「Zotac Tegra Note 7」開封の儀&ファーストインプレッション

投稿日時 12月 9th, 2013 by juggly 投稿カテゴリ » ピックアップ記事, ブログ
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先週末に発売されたNVIDIA設計のTegra 4搭載Androidタブレット「Zotac Tegra Note 7」を購入したので早速開封の儀を執り行います。(業務連絡:ガジェット通信様。本記事の利用はご遠慮くださいませ)

Tegra Note 7は、NVIDIAで設計・製造され、世界の端末メーカーにOEM供給されている製品です。名前は地域によって異なりますが、基本的にどの「Tegra Note 7」も仕様は共通しています。

この製品の特徴は、NVIDIAの最新モバイルプロセッサとなる「Tegra 4」した高性能なところ。Tegra 4はCortex-A15コアを4基+パワーセーバーコア×1と72コアのGeForce GPUを内蔵したSoCです。Nexus 7(2012)のTegra 3と比べてCPUは高速で、CPUの動作クロック数も向上。GPUコアは12コアから72コアに増えてグラフィックス性能が向上しました。

もう一つの大きな特徴としては、Tegra 4プロセッサに実装されている「DirectStylus」技術によって、デジタイザを搭載しないながらもペンの筆圧を感知できること。Tegra Note 7はペン入力機能を搭載しており、スタイラスペンも付属しています。

Tegra Note 7のフルスペックはこちらの記事をご覧ください。

Tegra Note 7の国内価格は25,800円です。非常にリーズナブルな価格設定となっていますが、上述のように機能が充実しているので非常にお得な気分です。

それでは開封していきます。製品箱はタブレットではよく目にする形です。NVIDIAのブランドカラーとなるブラックxグリーンのデザインがグラボメーカーの威厳を感じさせますね。日本仕様のため、ラベルや文字などは日本語表示となっています。

同梱品は、Tegra Note 7本体、USB充電アダプタ、Micro USBケーブル、クイックスタートガイド、保証書です。Tegra Note 7にはスタイラスペンも付属しており、本体に収納されています。

スタイラスペンは本体を縦に持った場合に右下に収納されています。スタイラスペンはこちらの記事で紹介した通り、パッシブ型で静電容量タッチパネルを搭載した端末であれば反応します。ペンの長さ約136mm(Nexus 4の縦サイズとほぼ同じ)、直径は6~7mmといった感じです。鉛筆よりも細いようでした。ペン先は硬質のゴムを斜めにカットしたような状態で取り付けられています。両端がペン先となっており、片方は細く、もう片方は太い。太い方はスケッチアプリのブラシ的な用途で使えます。

細いペン先

太いペン先

収納口

本体の形は他の7インチタブレットに似ていますが、上下にスピーカーが搭載されており、その点が大きく異なります。下部にはバスレフポートが存在します。スピーカーシステムはバスレフ型なので、他のステレオスピーカー搭載タブレットよりも、重低音の響きが良いと思います。

背面はプロテクターのようにゴツゴツした形状です。中間の黒地部分はNexus 7(2012)のように細かい穴が空いており、質感もソフトタッチ感覚で似ています。本体の厚さは約9.4mmと、持った感じはNexus 7(2012)とさほど変わりません。ちなみに、Nexus 7(2012)はNVIDIA設計の「Kai」(リファレンス機)なので、NVIDIAをそれをベースにTegra Note 7を作り上げたのでしょう。

リアカメラは500万画素。

Nexus 7(2013)とのサイズ比較。縦サイズはほぼ同じ。横サイズはNexus 7(2013)の方が8mm程度細いようでした。

右側にはボリュームボタンとMicro SDカードスロットがあります。

上側には電源ボタン、3.5mmオーディオジャック、Micro USB端子、Micro HDMI端子があります。充電やPCとのデータ通信はMicro USB経由で行います。

下部にはバスレフポート、内蔵マイクがあります。

ディスプレイは7インチ1,280×800ピクセルのIPS液晶です。7インチタブレットにしては標準的なサイズと解像度ですね。タッチパネルの感度はかなり良好です。バックライトの輝度を最適化する「NVIDIA PRISM」技術も実装されていますが、Nexus 7(2012)とは違ってON/OFFが可能です。

画面下部のナビゲーションバーには、「戻る」「ホーム」「アプリ履歴」、さらに、もう2つボタンがあります。左側のボタンはタッチ応答領域の切替えスイッチです。デフォルトはOFFですが、ONにするとスタイラスペンしか反応しなくなります(応答範囲を小さくする機能です)。ペンを利用中の誤操作防止機能みたいなものです。

右側のボタンは独自のスクリーンショット撮影ボタンです。タップすると現在の表示内容のスクリーンショットが撮影され、画像の切り抜きやメモの追記を行い、他のアプリに画像として共有できます。

Tegra Note 7のペン入力機能について少し紹介します。Tegra Note 7は意外とペン入力機能にこだわっています。ペンを取り出すと「DirectStylus」アプリが起動し、ペン入力に対応したアプリを表示してくれます(ランチャーですね)。

ペン入力アプリはスケッチ用の「Tegra Dray」とノート・メモ作成用の「Write」の2つがプリインストールされています。「DirectStylus」の画面でアプリをタップするとそのアプリが起動し、メモを作成できるようにります。

Tegra Drayアプリです。

Writeアプリです。

付属のスタイラスペンは市販されているものと比べて格段に書きやすくて気に入りました。単品でも売っているので気になる方はお試しください。タブレットでペン入力を行うとどうしても小指の付け根が画面に触れてしまい、普通のタブレットであればその場所に線が入ったりしますが、Tegra Note 7ではそうならないようにチューニングされており、手を画面に乗せて描くことができます。お絵かき中に先ほど紹介した感度範囲をONにするとペンでしか操作・ペン入力できないようになるので、お絵かきに集中できます。

さらに、書き心地も良いですね。ペンで線を引いている最中の描画タイミングがけっこうリニアに感じられるので、紙に鉛筆を使って書いている感覚になります。筆圧の感知レベルはGalaxy Note 8.0よりも少ないのですが、書き心地はTegra Note 7の方が上だと感じました。

DirectStylus周りの機能を調節する「DirectStylus」オプションが設定メニューにあるので、この画面でペンを取り出したときの挙動、ペン先カーソル・消しゴムカーソルを表示するかしないか、ペンからタッチへの遅延時間を調節することができます。

このほかの部分については、Nexus 7とさほど変わりません。ファームウェアは標準状態に近いAndroid 4.2.2(Jelly Bean)を搭載しています。もちろん、日本語やGoogle Playストアにも対応しています

ワイヤレスディスプレイ機能もサポート。ワイヤレス転送なのでリアルタイム操作が要求されるゲームアプリには不向きですが、手軽にTegra Note 7の画面をテレビなどに出力できます。ゲームアプリはHDMIで接続した方が良いでしょう。DirectStylusでペン先を表示するように設定しておけば、プレゼンなどでポインタ代りになりますね。Tegra Note 7では解像度を低・中・高から選択することも可能です。

「省電力」では、「Tegra PRISM」のON/OFF、アプリごとにバックグラウンド処理を停止して節電を図る「nSaver」、「プロセッサ」で稼働するCPUコア数や動作クロック、描画フレームレートを3段階で調節できます。「プロセッサ」を「低」にしてもパフォーマンスはそれほど下がりません。

デフォルトのカメラアプリにはAOSP標準のものではなくSmugmugの「Camera Awesome」がセットされています。アプリとの連携でHDR撮影やスローモーション撮影が可能です。

Tegra Note 7は25,800円と低価格ながらも動作はかなりスムーズで、全体的なパフォーマンスで他のハイエンドタブレットを凌駕しています。あまりにも高速なので、例えばアプリのあるボタンを押したときの応答と画面の切替わりがNexus 7よりも明らかに速く、操作性を良く感じます。Quadrantベンチマークでは16,000点と他のハイエンドモデルに比べて大幅に高い値を出しています。