GoogleのDan Morrill氏がNexusデバイスへのアップデートの配信プロセスと「Googleサービスフレームワーク」のデータ削除操作で発生する問題を説明
GoogleのDan Morrill氏がNexsu 4へのAndroid 4.4(KitKat)アップデートの配信開始に合わせて、Googleがどのようなプロセスで更新ファイルを展開しているのか、また、更新ファイルを受信できないときに行いがちな「Googleサービスフレームワーク」のデータを消去操作の弊害に関する説明をRedditに投稿していました。
更新ファイルは段階的に配信端末を拡大し、一般的には2週間程度で全端末に行き渡る
Morrill氏によると、Googleは新しいアップデートを段階的に配信対象を増やしていくことで展開していく方針を取っているそうです。まずは、配信開始から24~48時間までは全体の1%の端末にしか配信されません。これは、アップデートに重大な欠陥が含まれていないかどうかを確認するための予防措置で、このフェースをクリアした後は、2週間にわたって25%→50%→100%の割合で配信対象を拡大していくとのこと。つまり、まだ更新通知を受信していない場合でも、大抵の場合は2週間もすれば降ってくることになります。
Android端末には更新ファイルの有無を手動で確認する「更新をチェック」ボタンが搭載されていますが、いつもアップデートの配信開始直後は何度ボタンを押しても通知を取得することはありませんよね。「更新を確認」ボタンを押すと配信キューに自身の端末が登録されることになるそうなのですが、上述の通り、配信開始から2日はわずか1%の枠しか設けられておらず、また、Googleサーバへのチェックインが一度弾かれると次回の配信枠の拡大まで何度チェックインを試みても拒否され続けることから、「更新を確認」ボタンを連打しても無意味なんだそうです。
Androidは1日に1回自動で更新ファイルを確認するようになっているそうなのですが、このような仕組みのために配信枠が拡大された場合でも配信枠は埋まってしまうと、また次回の配信枠拡大まで待たなければならないことになります。いち早く更新を受信しようとすれば、数日にわたって定期的に「更新を確認」ボタンを押さなければならないということになると思います。
「Googleサービスフレームワーク」のデータ削除は止めた方がいい
更新ファイルをできるだけ早く受信する裏技として「Googleサービスフレームワーク」のデータ削除操作を行うと良い、という話が都市伝説のように伝えられていますが、上記の配信プロセスを考えると、意味のない操作になると思います。
Morrill氏によると、Googleサービスフレームワークのデータ削除を行うと、Googleサーバ上ではファクトリーリセットが実行されたものとみなされ、プッシュ通知を行うほぼ全てのAndroidアプリが使用するGoogle Cloud Messeging(GCM)の端末固有の登録IDが更新されてしまうそうです。そのため、GCMサーバ上では別の端末として認識されるようになり、新しいGCM登録IDがGCMサーバ上に登録されるまでの間はGCMを利用したプッシュ通知を受信することができなくなるとのこと(Gmailのメールを受信できなくなったり)。このように問題が生じることから同氏は、Googleサービスフレームワークのデータ削除操作は行わないことを推奨しています。
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