Android版Lightroomがv9.0にバージョンアップ、Android 14スマホがHDR画像の編集に対応、AI補正による背景ぼかしツールも追加
Adobe Lightroom の Android 版で v9.0 へのメジャアップデートが実施され、アプリの操作性を改善する新しい編集ツールバーが導入された他、HDR 画像の読み込み・編集・書き出しに対応し、早期アクセス版機能に AI を活用した光学品質の背景ぼかしツールが追加されました。内容盛りだくさんの更新となっています。
まずはじめに、新しい編集ツールバーは今まで早期アクセス版の実験機能として提供されていた再設計されたツールバーのことで、これが今回のアップデートで正式にリリースされました。新しいツールバーの詳細はこちらの記事で詳しく説明しています。
次に HDR のサポートについて。この機能は現在、Android 14 を搭載した Pixel 7 / 7 Pro、Pixel 7a など、HDR をサポートしたデバイスで利用できます。
最新の Lightroom では、HDR データを含む画像の読み込み、編集、書き出しが可能で、また、Lightroom 内蔵カメラで撮影した HDR RAW 写真も今回の HDR モードで編集することができます。
「HDR モードで編集」とは、調整ツールの「ライト」の下部に表示される「HDR モードで編集」スイッチをON に切り替えた状態で編集することを言います。HDR 編集モードが有効の場合、スマホのディスプレイは HDR 画像の編集に適した明るさ・表示に切り替わり、HDR 画像の明るさを正確に調整できるようになります。このとき、ヒストグラムの輝度範囲も SDR から HDR にまで拡張されます。簡単に言えば、HDR ディスプレイで作業できるようになるということです。「HDR を可視化」を ON にするとフォルスカラーによるピーキング表示が有効になります。
HDR 画像は JPEG や AVIF の形式で書き出すことができます。HDR 画像なら出力時のフォーマットも HDR なので、特に HDR か否かを気にする必要はありません。
HDR についてはこちらの記事に詳細な説明が掲載されています。
最後に注目の「ぼかし」ツールについて。これはまだ早期アクセス版機能ではあるものの、デジタル処理とは思えないほど自然な背景ボケを演出でき、スマホで人物や被写体の背景をぼかす方法としては他のアプリよりも優秀です。
どこが優れているのかというと、ただ背景を均等にぼかすだけでなく、ボケ方も選べるところです。Lightroom の背景ぼかしツールには実際のカメラレンズで起こりうるボケを再現したプリセットも用意されており、例えば、「泡」を選択すると粒状感のある自然なボケを演出できますし、「5 枚絞り」を選択すると少し角ばったボケを演出できます。
背景ぼかしツールを利用するには、ツールバーの「編集」タブから「ぼかし」を選択し、スライダーをプラス方向に動かしてボケの適用量を決め、下のプリセットを選択してボケ方をカスタマイズします。被写体認識によって人物なら自動的に人の背後がボケますが、プリセット内の「焦点」から「Point」を選択すると、ピントを合わせる場所を変更できます。
関連記事
週間ランキング
None Found