エントリーモデルを対象にした「Android Go」はAndroid 8.1 Oreoの一部としてリリースへ
Google は 12 月 5 日、Android 8.1 Oreo から導入するエントリーレベルのデバイスを対象にした Android の軽量版「Android Oreo(Go 版)」の正式リリースの準備が整ったと公式に発表しました。
Google によると、Android Oreo (Go 版)は 12 月 6 日にリリースされる Android 8.1 Oreo と一緒にリリースとなります。つまり Android 8.1 Oreo は明日正式にリリースされるということです。
Android Oreo(Go 版) は RAM 容量で 512MB ~ 1GB のロースペックデバイスを対象に設計された Android Oreo の派生版で、この程度のスペックを備える Android 8.1 端末は全て Android Oreo(Go 版)のオペレーティングシステムを搭載することになっています。
既に米国よりもインドの方が多くのスマートフォンユーザーを抱え、そうした新興市場の攻略が急務となっている Google は次の 10 億人に最先端のコンピューティングとテクノロジーを提供することで Android のシェアとインターネットユーザーのさらなる拡大を狙っています。そうした戦略の中で登場したのが Android Go です。とても野心的なプロジェクトだと言えます。
メモリやプロセッサパワーといったデバイスリソースの乏しい Android Go デバイスでは、その貧弱なスペックでも高速に動作するよう OS とアプリが専用にチューニングされています。その結果、Android Oreo(Go 版)上でのアプリ実行性能は全体の平均よりも 15% 向上し、プリインストールアプリのサイズダウンによってストレージの消費量も最大 50% 削減しているそうです。
Android Oreo(Go 版)にプリインストールされる Google 製アプリは全て容量 5MB 以下の軽量版「Go 版」に置き換えられ、従来よりも 50% 少ない容量しか消費しません。アプリには、Google Go、YouTube Go、Google アシスタント Go、Google マップ Go、Files Go、Chrome、Google Play があります。
Android Oreo(Go 版)でアプリをインストールするのに必須の「Google Play」はフルスペックの Android デバイスと同様に全ての Android アプリをダウンロードできますが、Android Go デバイスでも上手く動作するようにチューニングされたものをまとめて提案する特別なセクションが追加されています。
携帯通信網の整備が先進国ほど進んでいない地域では、データ通信にかかるコストが高かったり、そもそも不安定だったりします。そこで Google は Android Go で「データーセーバー」をデフォルト有効にして、消費する通信量を最小限に抑えています。
また前述の通り、オフライン時の利便性も考慮した設計なので、オフライン環境下でもある程度の機能を利用することができます。
Android Go デバイスのストレージ容量は比較的小さいことから、Android Oreo(Go 版)では「Files Go」を通じて無駄なアプリキャッシュや写真、SMS などを簡単に消去できる機能を盛り込みました。これでいつでもクリーンな状態に保てるということです。
ロースペックデバイス向けにチューニングしたと言っても、Google Play プロテクトなどのセキュリティ機能はフルスペックの Android と同等の内容で提供されます。
Source : Google、Google(インド向けの発表)
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