SonyのハイレゾやLDACに対応したネックバンド型Bluetoothヘッドセット「h.ear in Wireless(MDR-EX750BT)」のレビュー

投稿日時 4月 14th, 2016 by juggly 投稿カテゴリ » ピックアップ記事, ブログ
キーワード: , ,
コメントは受け付けていません。

国内で 3 月に発売された Sony のハイレゾ & LDAC 対応の Bluetooth ヘッドセット「h.ear in Wireless(MDR-EX750BT)」を入手したので開封の儀を執り行います。これは先日、ソニーストア福岡天神店で購入したものです。

MDR-EX750BT は、Sony のワイヤレスヘッドセットの中では現行最新モデルとなるネックバンド型製品で、家電量販店などでは 22,000 円前後で販売されています。Bluetooth ヘッドセットにしてはかなり高額です。

しかしながら、ハイレゾ音源の再生、A2DP や apt-X よりも高音質な LDAC への対応、NFC によるワンタッチ接続、マルチペアリング(最大 8 台)に対応するなど、機能はかなり充実しています。

MDR-EX750BT の対応通信方式は Bluetooth v4.1(Power Class 2)で、対応プロファイルは A2DP / AVRCP / HFP / HSP、対応コーデックは SBC / AAC / aptX / LDAC となっています。

LDAC への対応によって、ワイヤレスでもハイレゾ音源をハイレゾ並みの音質で視聴することが可能になりました。従来の A2DP が 44.1KHz のサンプリング周波数で 20Hz ~ 20,000Hz の転送帯域なのに対して、LDAC は 96KHz / 990Kbps 転送時のサンプリングで 20Hz – 40,000Hz の転送帯域をカバーしています。高音部分の帯域が 2 倍に広がるので、音のこもりが減り、よりクリアに聞こえるはず。Xperia などのスマートフォン側の対応も必要になりますが、ワイヤレスでより良い音が聴けるのはこの製品の強みだと言えます。

音楽の視聴のほか、ハンズフリー通話も可能です。また、広帯域な HD Voice をサポートしているので、非対応製品よりも音声がクリアになるはずです。

それでは開封していきましょう。まずは箱から。2 万円超の製品ということで、パッケージングは手厚い内容となっています。

同梱品は、MDR-EX750BT 本体、有線接続用のケーブル、充電用の Micro USB ケーブル、キャリングポーチ、スペアのイヤーピース、取説です。

MDR-EX750BT には複数の色があります。今回はイエローを選択しました。本体はネックバンド部分とイヤホン部分をケーブルで繋いだ独特なデザインで、本体部分は鎖骨の出っ張りを考慮して途中で緩く曲がっています。こういう形状なので、身体にフィットします。また、首周りにはラバー素材が使用されているので、比較的ズレも少なかったです。

ネックバンド型なので使わない場合は首にかけたり、首にかけて持ち運ぶことができます。イヤホンを垂らすとなんだかパーカーの紐みたいな感じでオシャレ(?)ですよね。

本体上のインタフェースは、ボリュームボタン、電源ボタン、カバー付きの Micro USB コネクタのみ。NFC はネックバンドの右側に付いています。

MDR-EX750BT は一般的な A2DP と apt-X の Bluetooth 転送に対応するほか、冒頭でも紹介した Sony 独自の LDAC にも対応しています。この記事では Xperia Z5 Premium とペアリングした時の使用感を紹介します。

LDAC は同規格に対応したスマートフォンとペアリングすると利用可能になります。通知パネルに LDAC 対応ヘッドセットを接続している通知が表示されます。

通知をタップすると LDAC の音質設定メニューが開きます。デフォルトは「標準」に設定されていますが、上下に一段階ずつ音質を変更できます。

LDAC では、ハイレゾ音源をワイヤレスでハイレゾ並みの音質にすることを目的に搭載されており、ハイレゾ音源の場合に効果が得られます。実際にハイレゾ音源(96KHz / 24bit FLAC)と一般的な AAC 圧縮音源(48KHz / 16bit AAC 128Kbps)とで音を聴き比べてみました。正直なところ、ClearAudio+ の有効 / 無効時のような顕著な差は感じられませんでしたが、AAC 音源と比較すると、音は若干鮮明で、音の重なりがよりハッキリと聞こえるような印象を受けました。これに慣れると後戻りできなくなるのでしょうね。

MDR-EX750BT は付属のケーブルでスマートフォンと接続すると有線ヘッドセットとして機能し、この場合は 3.5mm ジャック経由でハイレゾ音源を視聴できます。有線接続の場合は MDR-EX750BT 本体上の操作ボタンは機能しません。

MDR-EX750BT はバッテリー駆動を採用しており、Micro USB 経由で充電します。メーカー発表によるとフル充電時のバッテリー駆動時間は約 7.5 時間です。しかし、実際に使ってみると、4 ~ 5 時間ほどしか持たず、バッテリー切れのボイスを聞いて「切れるの早っ!」と思いました。