Google、AndroidのOSアップデートを迅速かつ容易にする「Project Treble」をAndroid Oより実装へ
Google は 5 月 12 日、Android の端末メーカーが Android スマートフォン・タブレットの OS アップデートを迅速かつ容易に実行できるようにするために Android のアーキテクチャーを刷新する「Project Treble」をローンチしました。
「Project Treble」は Android のベンダー実装(カーネルやドライバなどデバイス固有の低レベルソフトウェア)と Android OS のシステム部分(Android フレームワーク)を切り離し、同一のベンダー実装で新しい Android バージョンへのアップデートを可能にする新アーキテクチャーを開発する取り組みです。
皆さんもご存知の通り、Android デバイスの OS アップデートは非常に遅く、しかも現状では限られた比較的新しい機種しかアップデートされていません。いわゆるフラグメントの問題は徐々に深刻度を増しています。
このベンダー実装はプロセッサや Wi-Fi チップなどのコンポーネントの種類やバージョンによって部分的に変更されるので個別に対応させる必要があり、メーカー各社はプラットフォーム別にベンダー実装を新バージョンに対応させる必要があります。
この問題を根本的に解消しようと考案されたのが Project Treble です。
Project Treble では、ベンダー実装と Android システムを切り離しており、共通のベンダー実装で新バージョンとの互換性を持つようにアーキテクチャーを設計しています。アイデアは Android アプリがいろんな端末で問題なく動くことです。この仕組を Android のシステムとベンダー実装にも適用したのが Project Treble になります。
Google はこのようなアーキテクチャーに変更するべく、ベンダー実装と Android システムを繋ぐベンダーインタフェースを導入しており、Android アプリで互換性をテストする CTS に類似した VTS も併せて導入しています。
つまり、VTS のテストに合格すれば新バージョンの Android システムとの互換性も保証されることになり、端末メーカーにとっては、ベンダー実装の開発が容易になり。その結果、より短い時間でアップデート可能な状態になります。
Project Treble の新アーキテクチャーは Android O に実装されるので、Anroid O の次のバージョンには共通のベンダー実装でアップデートできることになります。
Source : Google
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