Xperia XZ Premium(G8142)のレビュー

投稿日時 6月 1st, 2017 by juggly 投稿カテゴリ » ピックアップ記事, ブログ
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Sony Mobile の 2017 年フラッグシップスマートフォン「Xperia XZ Premium(G8142)」のレビューをお届けします。

Xperia XZ Premium は今年 2 月 MWC 2017 カンファレンスで「Xperia XZs」と同時に発表された Sony Mobile 史上最上級のスペックを備えたハイエンドモデルです。960fps のスーパースローモーションカメラは Xperia XZs も搭載しているのでこの点では差別化できませんが、4K だけではなく、HDR コンテンツの再生にも対応したディスプレイをスマートフォンで初めて搭載しているのはかなりのアピールポイントになります。

今回私が入手した Xperia XZ Premium は台湾で発売された G8142 です。このモデルはデュアル SIM に対応しており、64GB のストレージを搭載しています。カラバリはディープシーブラックです。

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Xperia XZ Premium を一言で説明すると、Xperia XZ / XZs の大画面・上位版になります。ボディは Xperia XZ で導入した ALKALEIDO 素材を使用したアルミユニボディデザインで、Xperia XZ / XZs に近い外観と持ち味でした。ただ、Xperia XZ / XZs よりもスリムな印象でした。

Xperia XZ / XZs と大きく異るのは背面にガラスパネルを搭載している点で、Xperia XZ Premium は鏡面仕上げのように光沢があります。

側面に指紋リーダー付きの電源ボタン、ボリュームボタン、シャッターがありますが、Xperia XZ Premium ではボリュームボタンが電源ボタンの上に移動しています。

ディスプレイは 5.5 インチ 3,840 x 2,160 ピクセルの IPS 液晶です。2.5D ガラスパネルを使用しており、ディスプレイの端から内側へのスワイプ時に指が端部に引っかからないようになっています。

Xperia XZ Premium の最大の特徴と言える 4K HDR ディスプレイです。4K や HDR への対応による効果は使用する動画アプリの対応に依存しますが、例えば、YouTube アプリでは「2160p」解像度を選択でき、dTV アプリでは一部の対応作品に限られますが、従来よりも鮮やかで鮮明な映像を視聴できるので画質に拘る方にとってはおすすめできます。フラッグシップモデルなので液晶自体も非常に綺麗で良い画質です。

屋外での視認性はまずまずでした。見やすさは Xperia XZ / XZs よりも若干悪いなと感じるものでしたが、晴れた屋外でスマートフォンが操作しづらいと感じることはほとんどありませんでした。

Xperia XZ Premium は既存のハイエンドモデルと同様に S-Force Surround 対応のフロントステレオスピーカーを搭載し、ハイレゾ、LDAC、DSEE HX、LDAC、ClearAudio+、VPT サラウンド、ダイナミックノーマライザーといった定番のオーディオ機能にも対応しています。この機種でプリイン音源にブルーマンデー FM の「Bee Moved(ハイレゾ版)」が追加され、自身でハイレゾ曲を追加することなく LDAC や有線イヤホンによるハイレゾのテスト視聴が可能になりました。

Sony Mobile や販売キャリアは Xperia XZ Premium の中でも「Motion Eye カメラ」を特にプッシュしています。Motion Eye カメラとは、メモリ内蔵の CMOS イメージセンサー、Sony G レンズ、BIONZ 画像処理チップで構成されるカメラモジュールのことです。

MWC 2017 での製品発表時に Sony 新開発のメモリ内蔵 CMOS イメージセンサーを初めて搭載したこともあり、960fps のスーパースローモーション撮影や「Predictive Capture」と呼ばれる先読み撮影機能を実現しています。

リアカメラは 1,900 万画素(1/2.3 型 Exmor RS)、F2.0・24mm G レンズ、LED フラッシュ、レーザー AF、RGBC-IR センサーを搭載しており、4K 撮影、3 倍 Clear Image Zoom、ISO 4000 / 12800 に対応しています。Motion Eye カメラになって画質そのもののは向上しており、位場所でもより明るく撮影できるようになりました。

Xperia XZ Premium のスーパースローモーション撮影はカメラアプリの動画モードで利用できます。撮影方法は 2 通りあり、一本の動画を撮影している最中に任意の地点を超スローにする方法と、約 5 秒間の短い超スローな動画を撮影する方法を選べます。デフォルトは前者ですが、どちらの場合も超スローになるのはほんの一瞬だけで、終始超スローな動画を撮影することはできません。このような仕組みなので、スーパースローモーション撮影の用途は、例えば野球のスイングシーンや風船が割れるシーン、水滴が水面に落ちるシーンなど、瞬く間に動作が終了する場合に限られます。

Xperia XZ Premium のフロントカメラは 1,300 万画素(Exmor RS、1080p 動画)です。

Xperia XZ Premium は Android 7.1.1 Nougat ベースのファームウェアを搭載していますが、壁紙や後述する Xperia アシスタント、スマートスタミナといった一部の新機能を除けばファームウェア構成は Xperia X Performance や Xperia XZ 世代の機種とほとんど変わっていません。

Xperia アクションはユーザーがいつも行う端末の設定変更を学習してシステムが自動的に設定変更を行うタスク自動化機能。Xperia アクションでは、ユーザーのスマートフォン利用を学習し、時間帯やユーザーの行動に応じて端末機能の ON / OFF などを自動的に変更します。

スマートスタミナはスマートフォンの使用状況を学習してその時々におけるより正確な残り使用時間をを予測し、必要と思われる時に STAMINA モードへの切り替えを提案する機能です。

Xperia XZ Premium は Qualcomm のハイエンドスマートフォン向けプロセッサ「Snapdragon 835(MSM8998)」を搭載しているので、スペックにこだわる方にとっては非常に気になる機種の一つになると思います。私も Xperia XZ Premium の性能にはかなりの期待を持っており、実際に使用してみると、さすが Snapdragon 835。正直なところ、UI 周りの操作性や Facebook などのあまり性能を気にしなくてもサクサク動くアプリの動作は申し分ないものだったのは言うまでもなく、Antutu アプリの 3D グラフィックステストで文字通りヌルヌルするほどの滑らかな動きで感心したという印象です。

G8142 はデュアル SIM 版ですが、一方の SIM スロットが Micro SD スロットと兼用なので、デュアル SIM 構成の場合、Micro SD カードは使用できません。

また、手持ちの SIM カード(ドコモ SIM、LINE モバイル、UQ mobile)でどれが使えるのかを確認したところ、NTT ドコモの SIM カードと LINE モバイルの SIM カードの DSDS は可能でしたが、UQ mobile の SIM カードは認識すらしませんでした。

通信機能ではこのほか、Wi-Fi a/b/g/n/ac(MIMO、最大 867Mbps)、Bluetooth v4.2(aptX)、NFC、Wi-Fi Direct、Miracast、DLNA、HDCP、GPRS / EDGE、HSPA+ 42.2Mbps、LTE カテゴリ 11(DL 1Gbps)に対応しています。

バッテリー容量は 3,230mAh と 5.5 インチスマートフォンの平均(3,000mAh)よりも若干大きい程度です。バッテリーの持続性は十分にテストできていませんが節電を気にしない使い方をした場合でも 10 ~ 12 時間は余裕で持つようでした。