AndroidスマホのAIタスク性能を測定できる「AI Benchmark」が登場
近年、AI の急速な発達に伴い、AI はスマートフォンでも広く利用されるようになってきました。今後は AI で実現した機能はもとより、その実行性能もスマートフォン選びの大事なポイントになってくるでしょう。もう既にそうなっていますが・・・。AI タスクの性能は OS やサポートしているライブラリの種類・バージョンにもよりますが、大きな要素はプロセッサです。スマートフォンにおける AI タスクの実行性能についてはこれまであまり取り上げてきませんでしたが、「AI Benchmark」アプリの登場によって、スマートフォンの AI 性能を測定し、比較できるようになりました。
AI Benchmark では、スマートフォンでよく利用されている、画像認識・分類・強調、顔認識、画像の超解像度化、セマンティックセグメンテーションといった 9 つのコンピュータビジョンタスクをそれぞれ異なるニューラルネットワークを用いて処理させた時の性能を測定するアプリです。テスト内容の詳細はこちらのページで公開されています。いわゆる汎用的な AI タスクの性能を測るというアプリです。
アプリの使い方は至って単純です。起動後に「START」ボタンをタップしてテストが終了するまで放置します。テストには数分かかりますが、結果は総合とテスト項目別の結果(ms だったり、px だったりと単位は異なります)として表示されます。次の一覧は、代表的なプロセッサを搭載した機種でテストした結果です。
Google Pixel 2(Snapdragon 835、Android P DP2) : 1,126 点
Huawei P20(Kirin 970、Android 8.1) : 866 点
Xperia XZ2(Snapdragon 845、Android 8.0) : 1,536 点
ZenFone 5(Snapdragon 636、Android 8.0) : 1,053 点
ZTE M(Snapdragon 820、Android 7.1) : 1,218 点
上記の点数は総合評価点「AI スコア」と呼ばれており、高ければ高いほど良いことになります。
スコア差がどれほど体感な性能差に結びつくのかは正直なところ分かりませんが、結果を見ると、Snapdragon 845 の性能が最も高く、AI 用のコプロセッサを備えるのに何故か Kirin 970 のスコアは最下位でした。
Snapdragon 系、Kirin 系、MediaTek 系では実装の違いがスコアに影響しているのかもしれません。Mate 10 Pro のスコアも P20 とほぼ同じだったので、そうしたことを考慮すると現時点では SoC ベンダー別にスコアを比較するのが正しい見方なのかもしれません。
「AI Benchmark」(Google Play)
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