Nexus Sを1日使った感想(ハードウェア編)
25日に無事入手できたAndroid 2.3(Gingerbread)搭載Samsung製Nexus Sを1日使った感想を紹介します。
Nexus Sは12月6日にAndroid 2.3(Gingerbread)を搭載したGoogle Phoneとして発表されました。Nexus Oneの発表時は特にキャッチフレーズ的なものは付けられていませんでしたが、Nexus Sでは”Pure Google”ということでアピールされています。12月16日には米国Best Buyから、22日には英国Carphone Warehouse、Best Buy UKから発売されました。米国では$529、英国では£429で販売されています。日本国内では正式に発売されていないため海外転送サービス。購入代行サービス、知り合いなどうまく使い輸入するか、国内販売目的で輸入している国内ショップやヤフオクといった場所で購入することもできます。私は購入代行サービスを使い合計60,086円で購入できました。Nexus S購入過程はこちらで紹介しています。また、Gingerbreadにおける変更点などはこちらで紹介しています。
Nexus Sの主な仕様は以下の通り。
- 筐体サイズ:123.9×63.0×10.88mm、重さ約129g
- ディスプレイ:4インチWVGA(800×480)、235 ppi、Super AMOLED、曲面ディスプレイ(Contour Display)、指紋防止加工
- SoC:Samsung S5PC110、1GHz Hummingbird (ARM Cortex A8)、シングルコア
- メモリ:512MB
- ストレージ:16GB内蔵ストレージ(iNAND)
- ネットワーク:Wi-Fi b/g/n、Bluetooth 2.1+EDR、Quad-band GSM: 850, 900, 1800, 1900 Tri-band HSPA: 900, 2100, 1700 HSPA type: HSDPA (7.2Mbps) HSUPA (5.76Mbps)
- カメラ:オートフォーカス5MPリアカメラ、フラッシュ、フロント0.3MPカメラ
- センサー:ジャイロスコープ、Gセンサー、A-GPS、デジタルコンパス、ライトセンサー、近接センサー、4つのソフトキー
- 新しいもの:NFCをサポート、VoIP/SIPをサポート
- OS:Android 2.3(Gingerbread)
- バッテリー:1,500mAh
- 外部IF:3.5mmオーディオジャック、マイクロUSB、
筐体
まずはNexus Sの筐体について思うことから。Nexus Sは4インチSuper AMOLEDディスプレイ搭載しており、何となく同じSamsung製のGalaxy Sと似た印象を持ってしまいます。しかしNexu Sの筐体は全体的に丸みを帯び、横幅が若干狭く、背面から側面にかけてカーブしている部分が多いことから手に持った感触が全く違います。コンパクトになった印象です。全体的な感触としてはLYNX 3D SH-03Cに近いですね。私はLYNX 3D SH-03Cが手持ちの端末の中で一番片手で持ちやすいと思っていましたが、今ではNexus Sの方が持ちやすいと感じています。つまり手持ちの端末の中では現状ベストな持ちやすさということです。
ディスプレイ
Nexus Sのディスプレイは”Contour Display”と呼ばれており、表面パネルは端末の中心にかけてカーブしています。そのおかげで、親指と端末上部の通知バー・端末下部のナビゲーションキーの距離が僅かながら短くなることでアクセスしやすく、”バンク”の効いた状態なので指をスライドしやすいと感じています。当初なぜカーブしたディスプレイを搭載しているのか不思議に思いましたが、実際に操作してみてこのディスプレイで正解ですね。
また、表面パネルには指紋防止加工が施されています。確かに指紋は付きにくく、別途指紋防止フィルムを貼る必要はないと思います。私は表面の滑りが良いほうが好きでよくそういった機能が付いたフィルムを貼っているのですが、カーブした表面パネルの効果もあってそういうものは必要ないと思います。
ディスプレイの輝度、外での見易さは昨日の記事で紹介したとおりGalaxy Sとほぼ同じだと思います。かなり明るく設定できるため外でも天候や日差しの強さにもよりますが見づらいことはありません。Galaxy Sと異なるのは輝度をオート設定にした場合に環境によって設定される値がことなり、Nexus Sは屋内では低く設定されます。Galaxy Sは約25%~30%に設定されますが、Nexus Sでは15%~20%に設定されます。屋内では20%程度でも問題なく見えることからオートのままでも個人的な最適値に設定してくれていると思っています。この点は手動で設定すれば変わりないので良し悪しの問題ではないかと思います。
ただ、オート設定で屋外から屋内へ入った場合、輝度の調節が行わず明るいままになっていることがあります。センサーがうまく働いていないのかどうかは分かりませんが、そういう場合は一度画面をロックすれば屋内での輝度に設定されます。
キーボード
端末下部には4つのナビゲーションキー(ソフトキー)が搭載されています昨日の記事でも紹介したとおり、検索キーが慣れない位置に配置されているため誤操作を起こしてしまいます。恐らく検索機能をもっと使え!と配慮されたものだと思います。タッチフィードバック(バイブ)の強さはGalaxy SのMAX状態と比べてやや強めで、Desire HD 001HTよりやや弱めです。個人的に”押した感”の中ではベストな強さだと思います。
プロセッサ、メモリ
Nexus SにはGalaxy Sと同じくHumming(Samsung S5PC110)プロセッサ、512MBのRAMが搭載されています。実際に利用できるRAMサイズは350MB程度と殆ど変わりません。なので基本的なパフォーマンスはほぼ同じだと思いますが、Nexus SにはGingerbreadが搭載されています。GingerbreadにはコンカレントGCによるアプリの処理速度の高速化、イベント処理の改善などの性能改善が施されていることが影響してか、アプリの起動や停止、メニューの移動やイベントの実行、さらに同じゲームをプレイした場合若干ですが高速に動作していると思います。性能測定を行ったわけではないのであくまで体感なのですが、この点は今後ベンチマークテストなどを行い紹介していこうと思います。
ストレージ
Nexus SではGalaxy Sで採用されているrfsファイルシステムではなく、ext4ファイルシステムが採用されています。開発者ではないのでどう影響しているのかは分かりませんが、国際版Galaxy Sに見られるプチフリやラグと言ったものはありませんでした。(XDAではNexus Sのext4をさらに最適化して高速化する手順が紹介されているので、I/Oレベルでパフォーマンスを上げることはできると思います)
センサー類
Nexus Sには性能面で飛びぬけた特長はありませんが、内部にはGyroscope、NFCチップ、Gravity Sensor、Linear Acceleration Sensor、Rotation Vector Sensorなど、Gingerbreadからサポートされたセンサーが多く搭載されています。Balometerは搭載されていません。このセンサーを利用したアプリやNFCチップで利用できるサービス、アプリなどはこれからという状況なので、現状、開発者ではない私にはあまり意味のあるものではありません。ここら辺は今後のその恩恵を受けられることになるでしょう。
バッテリー
Nexus Sのバッテリーの持ちですが、これも昨日の記事で紹介しています。バッテリー容量は1,500mAhと、同じサイズのAndroidスマートフォンの中では多い方だと思います。就寝時間を含め、約13時間ほど持ちましたが、実質7~8時間程度と標準的なバッテリー消費だと思います。充電時間は約3時間。
Wi-Fi、GPS、Bluetooth
Wi-Fiの受信感度(範囲)はあまり良いとは言えません。iPhone 4 > Galaxy S > Desire HD > Nexus One ≧ Nexus Sと言ったところでしょうか。とは言え、それぞれに大きく差があるわけではなく十分実用的だと思います。また、GPSの受信感度ですが、こちらはバッチリdです。GPS Statusを起動後、屋内窓際では10秒以内に6~8のGPS衛星をキャッチし位置をFIXできることが多く、屋外では環境によりますが8~10の衛星をキャッチし安定して位置をFIXできていました。主にAndroid 2.1のころのGalaxy Sでは発生していたGPSに関する問題はないと思います。
Nexus SはBluetooth 2.1+EDRに対応しています。Galaxy SがBluetooth 3.0に対応しているためダウングレードされていることになりますが特に問題だとは感じていません。一応、Bluetothイヤフォン(Baffalo製)、Sony Ericsson LiveViewとも特に問題なく接続できているようです。LiveViewとは接続時の安定性が一番注目されますが、Desire HD、Nexus Oneよりは安定していたと思います。
まとめ
全てを網羅できていませんが1日使った感想をまとめると、Nexus Sは性能的に飛びぬけたものはないけれど、新しいセンサーやNFCチップを搭載したGingerbreadの開発機、GPSはまともに動くし、プチフリもない、さらに操作性や持ちやすさにもこだわりを持つという。発表当初大したドキドキ感はなかったけれどかなり使いやすくてビックリしたという感じです。
今回は主にハードウェア面の紹介に終わってしまいました。今後Gingerbreadでの新機能などを紹介していこうと思います。
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