Google Nexus 6(XT1100)開封の儀&ファーストインプレッション
国内では 12 月 11 日に発売開始となった Google の最新スマートフォン「Nexus 6」を入手したので早速開封の儀を執り行います。
Nexus 6 は、5.92 インチの大画面ディスプレイを備えたファブレットとも言うべき Android スマートフォンで、11 月上旬にリリースされた Android 最新版「Android 5.0(Lollipop)」を標準で搭載しています。今では Android 5.0.2 にアップデートされています。
Nexus 6 の特徴は約 6 インチで 2,560 × 1,440 ピクセル(WQHD)の高い解像度の有機 EL ディスプレイを搭載した見やすくて鮮やかな画面と、Snapdragon 801 の上位となる Snapdragon 805 プロセッサを搭載するなど、スペックを最新に仕上げたところが挙げられます。Google の Nexus ブランドであるところもポイントです。
Nexus 6 ではディスプレイサイズが 6 インチと、前作 Nexus 5 の 5 インチから大きく拡大しました。この記事では大型化した筐体の実際の持ちやすさや操作性を中心に紹介していきたいと思います。
今年の Nexus はパッケージデザインが一新しました。歴代の Nexus のパッケージの中で最もシンプルです。同梱品は Nexus 6 本体、SIM カードスロットイジェクトピン、USB 電源アダプタ、Micro USB ケーブル、取扱説明書や保証書です。
Nexus 6 の筐体デザインは Motorola が今年 9 月に 2014 年のフラッグシップとして海外で発売した「Moto X(2nd Gen)」をほぼそのまま大きくしたようなものになります。フレームはちゃんとしたアルミ素材を使用しており、バックカバーはラウンドフォルムを採用しているので端部はけっこう細くなっています。
見た目とは裏腹に、持った時の端末の質感は「HTC One(M8)」にも似た印象を受けました。プラスチック感があまりなかったということです。これは中身が詰まっているかのような仕上がりだからなのではと思います。
Nexus 6 はフロントパネルの上下にスピーカーを搭載しており、音楽や動画の音声をステレオで視聴できます。端末が比較的大きいので他のフロントデュアル端末よりもステレオ感を体験できると思います。
背面には 1,300 万画素カメラ(後ほど紹介)やリング回りに 2 つの LED フラッシュを搭載。リング状の透明素材で光が拡散し、より広範囲を照らせます。
右側面にはアルミ素材のボリュームボタンと電源ボタンを搭載。
左側面には何もなし。
下部には Micro USBを搭載。
上部には 3.5mm オーディオジャックと SIM カードスロットがあります。挿入できるSIMカードは Nano SIM です。
Nexus 6 の持やすさについて。縦 159.26mm x 横 82.98mm x 厚さ 10.05mmという仕様サイズから予想できるように、Nexus 6 は片方の手で持つと余裕で手からあふれるほどの大きさなので、片手で操作していると時々落としそうになります。Nexus 5 と比較するとビッグサイズなのは一目瞭然。
しかし、超絶ラウンドフォルムで意外とグリップ感があり、慣れてしまえば持ちやすいんじゃないかと思うようになります。慣れないうちはほぼ全員が「デカ過ぎ!」と思うことでしょう。
6 インチスマートフォンでもジーンズのポケットや背広の胸ポケットに収まります。ただ、184g という質量や大きさによって重量感を感じ、また、ジーンズのサイドポケットに入れたまましゃがんだりするとつっかえる感じになります。この点は仕方ないですね。
Nexus 6 のディスプレイは液晶よりもコントラスト比の高い有機 EL です。さすが有機 EL と思うほどの表示は色鮮やかで、視野角も広く、この点は Nexus 6 の大きなセールスポイントになると思います。6 インチなのでコンテンツの表示も見やすいですよ。次の写真は、上が LG G3、下が Nexus 6 です。
しかし、有機 EL は液晶に比べて輝度が高くありません。Nexus 6 も例外ではありませんでした。屋外で視認性を確かめてみるとやっぱり液晶端末よりも見づらい、直射日光が当たるとほとんど見えない事態に陥りました。
Nexus 6 のパフォーマンス。Nexus 6 のプロセッサは Xperia Z3 や Galaxy S 5 など今年のフラッグシップの多くで採用されている Snapdragon 801 よりもスペックの高い Qualcomm Snapdragon 805 APQ8084 2.7GHz クアッドコアです。RAM は 3GB(LPDDR3)、ROMは32GB(eMMC 5.0)です。Quadrant のスコアは低すぎなのですが、Antutu v5.5 は 52,000 点台を出しています。ベンチマーク的にはさすが Snapdragon 805 と言えますが、体感的に Snapdragon 801 から劇的に向上したとは感じませんでした。ただ 1 点、同じ WQHD ディスプレイを搭載した「LG G3」よりも描画が滑らかです。WQHD ディスプレイも満足な性能を発揮してくれるようでした。
Nexus 6 のカメラ。リアに 1,300 万画素の Sony 製裏面照射型 CMOS (Exmor RS IMX214)、F2.0 レンズ、光学式手ブレ補正のカメラモジュールと、前面に 200 万画素 CMOS を搭載しています。リアカメラのイメージセンサーは Xiaomi Mi4 や ZTE Nubia Z7、OnePlus One、Vivo Xshot などの今年発売された各社のハイエンドモデルにも採用されています。カメラアプリは「Google カメラ」です。
Nexus 6 では HDR+ モードや 4K (2160p)動画の撮影もサポートしています。Nexus シリーズのカメラスペックは伝統的に低く、その点が Nexus の購入をためらう理由になっていた方もいると思います。しかし、カメラスペックに関しては Nexus 6 は他社の最新機種と互角と言えるので、その点はさほど心配しなくていいかな、と思います。
Nexus 6 のソフトウェア。冒頭でも述べたように Nexus 6 は Android 5.0 を搭載しています。Android 5.0 ではこちらの記事で紹介した通り、Android 史上で最も多く変更が加えられたのですが、代表的なのはユーザーインタフェースの「Material Desing」化です。Material Design は紙とインクをモチーフにした新しいデザイン方式のことで、システム UI からプリインストールアプリまでこの内容になっています。
標準ホームアプリは「Google Now ランチャー」。Android 5.0 ではナビゲーションバーのボタンデザインが新しくなり、上部のステータスバーはアプリの UI に沿って動的に色が変化します。
アプリドロワーは Android 4.4 までのダークな色合いからホワイトに変更されました。
通知の表示スタイルや通知パネルの仕組みが一新しました。通知パネルからさらに下にドラッグすると QuickSettings パネルが開きます。
QuickSetings パネルのタイルのデザインや種類も新しくなりました。フラッシュライトが標準機能になっています。上部のユーザープロフィールをタップするとスマートフォンで利用可能になったマルチユーザー機能を利用できます(他のユーザーまたはゲストモード)。
Material Design の例です。Google Play ストアの場合はステータスバーの色がグレーに変わります。
YouTube の場合は赤に変わります。
アプリ起動履歴画面はカードスタック式に変更されました。
Google Now はカードの外観が一新したほか、スライドメニューが追加され、機能にアクセスしやすくなりました。
OK,Google コマンドはアプリ画面に上書きする形で表示されるので、前のアプリに戻る操作が省けます。
設定メニューは Android 4.4 までのブラック系からホワイト系に変更されました。ちなみに、タブレットでは一部が 2 ペインになります。
Nexus 6 のバッテリーの持ち。Nexus 6 のバッテリー容量は 3,220mAh で交換不可です。6 インチスマートフォンの中では少ない方だと言えますが、Project Volta によるアプリの消費電力削減の効果なのか、半日使っただけで切れてしまうことはありませんでした。また、Nexus 6 はバッテリーセーバーモードと呼ばれる節電機能を搭載するほか、急速充電(Motorola Turbo Charger の場合)や Qi ワイヤレス充にも対応しています。実際の持ち時間はまだ入手したばかりなので確認しきれていません。
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