富士通、スマートフォン・タブレット向けに冷却・熱分散性能に優れたループヒートパイプを開発
富士通がスマートフォンやタブレットをはじめとした小型電子機器向けに、厚さ 1mm と薄いループ型のヒートパイプ冷却部品を開発したと発表しました。
これまでも、一部のスマートフォンやタブレットでは金属素材やグラファイト素材を利用したヒートパイプが冷却装置として使用されていましたが、それらは単純に素材の熱伝導特性を利用して熱を拡散させていました。
富士通が開発したループヒートパイプは、熱を吸収する部分「蒸発器」と熱を拡散する部分「凝縮器」を冷媒を封入したパイプでつなぎ、閉じたループを構成しています。
CPU などの熱を発する部分に取り付けられる蒸発器では、熱を吸収する際に冷媒を気化させ、その気化熱を利用して冷却し、熱を持った気体が凝縮器までのパイプを巡ることで熱を分散します。スマートフォン用の水冷装置とでも言えばいいでしょうか。
富士通はループヒートパイプを利用すると従来型のヒートパイプに比べて最大 5 倍も熱の伝送効率を高めることができ、主に熱を発する CPU 周りが高温になることを抑制し、さらに局所的な熱だまりも緩和できるとしています。
これを採用したスマートフォンだと高温になりづらいことに期待そうです。
Source : 富士通
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