リコーの新型360カメラ「THETA Z1」が発売
今年の 2 月にリコーより発表された新型 360 カメラ「THETA Z1」が 5 月 24 日にようやく発売されることになりました。
THETA Z1 は 2017 年に発売された THETA V の後継モデル、というより上位グレードのモデルで、手で握り撮影するハンディタイプのフォームファクターはそのままに、カメラのイメージセンサーに 360 カメラとしては珍しい 1.0 型の大きなものを採用しており、画質の大幅な向上を期待できます。
また、レンズの絞りを F2.1 / F3.5 / F5.6 の三段階で変更できるようになり、絞り優先 AE やマニュアルモードでの撮影が可能になりました。一般的なデジタルカメラと同じように露出を設定して撮影できるということです。
絞りの変更に対応したのはかなり大きいと思います。屋外で 360 写真・動画を使用する場合、どうしても太陽が写り込んでしまいます。太陽の光はとても強いのでレンズを絞れないと適正な露出で撮影することが難しく、白飛びや黒つぶれが多発します。一方、THETA Z1 では F5.6 まで絞ることができ、例えば日差しの強い状況ではシャッタースピードを上げ過ぎることなく光の量を抑えて撮影できるので、ちょうど良い明るさの仕上がりになる場合が増えるでしょう。
カメラスペックの面では他にも、イメージセンサーが大きくなったおかげで ISO 感度を 6400 まで上げることができます。大抵の 360 カメラは 3200 までしか上げられないので、夜間撮影時にはより明るく撮影することができそうです。また、シャッタースピードを 1/24000 秒まで上げることができ、高速に動く被写体だったり自身が高速に移動している時でも被写体をしっかり捉えることができます。
他にも THETA V は対応していない 3 軸の手ブレ補正に対応。静止画は約 2,300 万画素(6,720 × 3,360 ピクセル)と競合の Insta360 One X より大きいサイズで撮影できます。また、DNG 形式の RAW フォーマットで記録することも可能になりました。
ただ、動画は 4K(3,840 x 1,920 ピクセル)@30fps までのサイズにしか対応しておらず、Insta360 や Vuze XR のように 4K@50 / 60fps や 5.7K では撮影できません。
THETA Z1 のボディ上にはファンクションボタンとカメラモード等を表示する 0.93 インチの有機 EL パネルが搭載され、スマホを使わずともある程度のモード変更や露出設定が可能となりました。
THETA Z1 は THETA V と同様に写真や動画をオンボードストレージ(約 19GB)に記録する仕様です。Micro SD カードに記録することはできません。また、Android ベースの OS を採用しており、別で提供されている各種プラグインを使用することができます。
THETA Z1 の価格は Amazon.co.jp だと 114,210 円です。360 カメラとしてはかなり高価ではありますが、スペックを考慮すると仕方ないという感じです。
Source : Amazon.co.jp
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