「Pixelスマホのカメラバーは検索バーに由来」 Googleがカメラバー誕生の秘話を明かす

投稿日時 9月 21st, 2023 by juggly 投稿カテゴリ » Androidニュース, ピックアップ記事
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出典 : Google

2021 年に登場した Pixel 6 シリーズで華々しくデビューして以来、Pixel スマホのトレードマークとして認知されているスマホ背面のカメラバーについて Google はこれまであまり多くのことを語ってきませんでしたが、9 月 18 日のブログ投稿を通じてカメラバーの設計とエンジニアリングの裏側やその後の変遷など、カメラバー誕生にまつわる秘話を公開しました。

Pixel 6 シリーズが発表されたとき、おそらく誰もが斬新なデザインのリアカメラに目を奪われたかと思います。あまりにも奇抜過ぎて賛否が大きく分かれるものでしたが、ブログ投稿によると、単なる気まぐれであのようなデザインになったのではなく、新しいカメラユニットの創造をきっかけに、ソフトウェアとハードウェアの調和を図り、Google らしさを表すように設計され、いわば Google 肝いりの作品だったのです。

まず、カメラバー命名の由来は検索バーだと Google が公式に認めています。言われてみれば確かに現代の Google 検索で採用されている検索バーのような見た目ですよね。さらに、カメラバー全体はレンズも含め、矩形と円で構成されたマテリアルデザインに沿う形で設計されており、スマホという一つの工業製品でありながらも、Google サービスの特徴を垣間見るデザインとなっています。

そもそもの始まりは Pixel 6 の構想段階に遡ります。当時、Pixel 6 はその前身である Pixel 5 からラインアップ全体の刷新が計画されていました。スマホのデザインを新しくしてカメラに関してはスマホの大型化を極力避けつつ画質を大幅に向上させることが目標にされていたと言います。このような無理難題に対して開発チームが出した答えがカメラバーだったのです。

カメラ担当チームが Pixel 6 の開発方針を知ったとき、まず、Pixel 5 の小さな箱型ユニットでは目標を達成できないと痛感し、カメラユニットの刷新を決断しました。具体的には画質を向上させるためにはより大きなセンサーとレンズが必要であり、Pixel 5 のサイズでは不可能だったということです。そこで Pixel 6 ではカメラに関して「何か違うことをしたい」と奮起したのです。

バータイプのカメラユニットとなった経緯は単純ではありませんが、そもそも Google は「大胆で人の目を惹く」、「全く異なる、見たことのないデザイン」をコンセプトに設計をスタートさせています。しかし、Pixel 5 に習ってカメラユニットを構築してしまうと、カメラ部分が大きく突き出してしまいスマホを水平な面に置くと傾くなど不安定な状態になってしまいます。そこで Google は、カメラがスマホの背面全体に広がる形状を創造しました。

他にも、Pixel 6 Pro で 3 つ目の望遠カメラを追加すること、製造や組み立て時の難易度が跳ね上がらないようにカメラをパッケージ化すること、スマホサイズの省スペース化を達成しようと試行錯誤した結果、現在の Pixel にも受け継がれるカメラバーが完成しました。

Google 自身もカメラバーを PIxel スマホのトレードマークと位置づけていることもあり、今後も当面の間はカメラバーを持つスマホデザインを継続させると予想されます。

Source : Google