Sony Mobileの2014年フラッグシップスマートフォン「Xperia Z2(D6503)」の開封の儀&ファーストインプレッション(更新)

投稿日時 4月 8th, 2014 by juggly 投稿カテゴリ » ピックアップ記事, ブログ
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Sony Mobileの2014年フラッグシップモデルとなる「Xperia Z2(D6503)」を入手したので早速開封の儀を執り行います。

みなさんもご存の通り、Xperia Z2は2013年秋に発売されたXperia Z1の後継製品です。Xperia Z1のアルミ削り出しのフレームを用いたOmniBalanceデザインを継承しつつもの、スリム化・軽量化されたほか、内部仕様もスペック向上の方向に強化されています。

今回入手したXperia Z2は台湾で3月25日に発売されたグローバル向けLTEモデル「D6503」のブラックカラーです。もちろん、LTE Band 1にも対応しています。それでは開封していきます。

製品箱は国内モデル用のサイズですね(上図)。次は箱に貼られていたラベルです(仕様確認のために掲載)。

裏にはXperia Z2で使用されているSonyの技術が記載されています。

同梱品はXperia Z2本体、インイヤータイプのヘッドセット(たぶんノイズキャンセリング対応ではない更新:MDR-NE31EMでしたのでノイズキャンセリング対応ヘッドセットです)、Micro USBケーブル、取説・保証書類です。箱の仕様からすればマグネット充電クレードル「DK36」が付属しててもおかしくないのですが、付属していませんでした。台湾仕様?ちなみに、Xperia Z Ultra用のマグネット充電クレードルの幅広アタッチメントはジャストフィットでした。

Xperia Z2の外観。筐体の構造はXperia Zから続く1枚の板のように見えるフラットな設計。ディスプレイサイズはXperia Z1の5インチフルHDから5.2インチフルHDに拡大しながらも、横幅は74mmから73.3mmに縮小し、本体の厚さも8.5mmから8.2mmに薄くなりました。また、重さも170gから158gへと軽量化されています。縦幅を除く部分はスリムになっていますね。

背面もフラット型です。手触りはXperia Z/Z1とさほど変わりません。

Xperia Z1のベゼルはけっこう厚いのですが、Xperia Z2はご覧の通り、明らかに細くなっています。

Xperia Z1とXperia Z2の決定的な違いは上述のベゼル幅とフレームのデザインだと思います。Xperia Z1の側面はやや丸みを帯びていますが、Xperia Z2はXperia Z1ほど丸くなく、端末を持った時の感触が全然違います。どちらかと言えば、Xperia Z1の前のXperia Zを持っている感じに近いなという印象を受けました。

スリムになったからと言ってそれだけ持ちやすさも改善されたのかと言えば、私は「ノー」言います。それは、Xperia Z1の丸みを帯びた側面が手にフィットするため、Xperia Z2よりもグリップ感が良いと感じからです。確かにサイズ感はXperia Z2で小さくなったように感じ、また、軽くなったとも感じましたが、その分、持ちやさを犠牲にしたなというのが私の感想です(人によって感じ方は異なりますが・・・)。下がXperia Z2です。

Xpera Z、Xperia Z1、Xperia Z2を並べてみました。ディスプレイサイズはXperia Z1が一番大きく、それだけ表示内容も拡大され見やすくなったと思います。

Xperia Z2では、Xperiaスマートフォンシリーズで初めて内蔵スピーカーが2つになりました。Walkmanアプリの音楽だけではなく、YouTube動画や購入した映画・テレビ番組、ネットラジオなどの音もステレオで出力されます。Xperia Z2の内蔵スピーカーは「S-Froce Front  Surround 3D」(バーチャルサラウンド)に対応しており、特に映画を視聴する場合はシアター並みの臨場感を体感できます(ちょっと言い過ぎかも)。ステレオスピーカーはハードウェア仕様なので、Xperia Z2の大きなアピールポイントになると思います。バーチャルサラウンドはHTC One(M8)ですら標準対応していないので、HTC One(M8)よりも役立つシーンが多いと言えます。

左側面にはマグネット充電端子(既存のチャージャーの端子と同型です)、Micro USB端子(MHL2.0対応)、Micro SIMスロットがあります。

右側面にはXperiaの特徴的な竜頭型の電源ボタン(Xperia Z1から若干小さくなった感じ)、ボリュームボタン、カメラシャッター、Micro SDカードスロットがあります。シャッターボタンの硬さは軽く押すだけでシャッターが切れてしまうほど柔らかく、しばしば端末を手にした時や持ちかえただけでカメラを起動させてしまうことがあります。この点はXperia Z1の方が優れています。

下部の3つの穴は通話用マイクのようです。

上部には3.5mmオーディオジャックとノイズキャンセリング用のセカンドマイクがあります。

Xperia Z2のディスプレイは”TRILUMINOSディスプレイ”技術を適用したTFT液晶(視野角が広かったのでIPS方式だと思います)。また、Xperia Z2のパネルでは”Live Color LED”が搭載されているそうです。Xperia Z1からの違いは特に白がより白っぽくなってWEBページやGmailの文字の視認性が良くなったこと、他の色もより濃く表示されるようになって若干鮮やかさが増したことですかね(差はそれほど大きくありませ)。タッチパネルの感度は良好です。

OSはAndroid 4.4.2(KitKat)です。ファームウェアビルドは「17.1.A.2.55」。先日ソフトウェアアップデートが行われたので、今後購入された方はまずはアップデートをチェックしてください。

遂にグローバルモデルにも「全アプリ終了」ボタンが追加。しかも下部にあって押しやすい。

KitKatで「クイック設定ツール」は追加のタブに表示されるようになりました。ステータスバーを2本指でスワイプダウンすると一気に開けます。

Anroid 4.4.2はXperia Z1/Z Ultra/Z1 Compactにも配信されていますが、Xperia Z2には、既存モデルにはない機能が多数盛り込まれています。一部は既存モデルとの差別化を図るためでしょう。

具体的には、「スマートバックライト」、「スマートコール(モーション)」、「タップして起動」です。

「スマートバックライト」は端末を持っている間はスリープモードにしない機能。「スマートコール」は電話が鳴った場合に耳にあてるだけで応答できたりする機能。他にも端末を振ると拒否、画面を下に向けるとミュートすることが可能です。「タップして起動」はスリープ状態で画面を2度タップすると画面が点灯する機能。電源ボタンを押さずに画面を点灯させることができます。

手袋モードもサポートされています。

新たに追加された「オーディオアクセサリー」。別売のノイズキャンセリングヘッドセットやステレオマイク「STM10」を利用する際に選択すれば機能するということなのでしょう。また、製品発表時には大々的に公表されませんでしたが、USB DACを利用すればハイレゾ音源の再生も可能になっています。

「STAMINAモード」には「動作を制限」が追加されています。

アプリに「What’s New」や「ポッドキャスト」が追加されています。

カメラのハードウェア仕様はXperia Z1とほぼ同等だと言われています。CMOSは1/2.3インチの2,070万画素「Exmor RS」。また、画像処理エンジン「BIONZ」、F2.0 27mmのGレンズも搭載。

カメラの機能面では、4K(3,840×2,160ピクセル)の高精細動画の撮影が可能になっています。4Kテレビ/モニタを持っている方は4Kサイズで視聴できますね。でも、10秒程度の撮影で80MB近くのファイルサイズになってしまうので、大容量の外部ストレージに保存しないとすぐに内蔵ストレージが埋まってしまいます。ほかにも、一部分だけをスローモーション再生される動画を作成できる「タイムシフトビデオ」も追加されました。

オーディオ機能では、「Clear Audio+」、グラフィックイコライザ、「Clear Bass」、「Clear Phase」、「Clear Stereo」、「xLOUD」、「ダイナミックノーマライザー」、「VPTサラウンド」、そして、「S-Force Front Surround 3D」があります。バーチャルサラウンドの感じは、「あ~、サラウンドっぽいな~」と思う程度。Xperia Tablet Zほどのサラウンド感はありませんでした。

性能面について。Xperia Z2のプロセッサはXperia Z1のSnappdragon 800 MSM8974を改良したSnapdragon 801 MSM8974ABです。CPUクロック数も最大2.15GHzから2.26GHz駆動に上がっています。また、RAM容量も2GBから3GBに増加しています。

CPU-Zアプリで実際に認識していたRAM容量は2.778GBで、空き容量は1.156GB(約40%)でした。Xperia Z1の場合は、認識容量が1.695GB、空き容量が619MBだったので、空き容量は倍増したことになります(標準状態の起動直後の場合です)。

スペックが上がったと言っても、Xperia Z1自体がベンチマークアプリで上位に位置するほど現役バリバリの機種なので、Xperia Z2を使ってもそれほど性能に差を感じることはありませんでした。しかし、RAM容量の増加は多くのアプリを起動した場合や3DゲームアプリなどのRAMを多く使うアプリのスローダウンを抑制することにつながるので、今は体感できなくても、その問題に対応するポテンシャルはXperia Z1よりも高いと思います。

ちなみに、Quadrantアプリのトータルスコアは脅威の2万点超えでした。Xperia Z1が17,000点~18,000点なので、ベンチマークアプリ上の性能は上がっていると言えます。

Xperia Z2はこれまで説明したことのほか、MHL 2.0に対応しており、専用ケーブルで接続すればUSB端子経由で4K出力できます。

通信機能についてはほとんど説明していませんでしたが、Xperia Z2(D6503)はGSM/GPRS/EDGE、WCDMA/DC-HSDPA(下り最大42Mbps/上り最大5.76Mbps)、LTE cat4(下り最大150Mbps/上り最大50Mbps)、Wi-Fi a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz帯)、ANT+、Bluetooth v4.0(apt-Xコーデック対応)、ワイヤレスディスプレイ(Miracast)、DLNA、NFC(Type-A/B)に対応しています。

バッテリー容量は3,200mAhに増加しました。Xperia Z1比だと200mAh増加したことになります。バッテリーの持ちについては現在検証中なのですが、体感的にはXperia Z1よりも長い時間使えそうな感じです。STAMINAモードなどの節電機能を利用すれば丸1日充電せずに過ごせると思います。