Android用外付けVRカメラ「Insta360 Air(Type-Cタイプ)」のレビュー

投稿日時 3月 4th, 2017 by juggly 投稿カテゴリ » ピックアップ記事, ブログ
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今年 2 月に国内でも発売された Android スマートフォン用の外付け VR カメラ「Insta360 Air」を入手したので、このガジェットで何ができるのかを中心にレビューをお送りします。

Insta360 Air は “目玉おやじ” のような外観の外付け VR カメラです。本体には 2 つの魚眼レンズ付きカメラが対になって搭載されており、それぞれのカメラで撮影した写真を繋ぎ合わせて 360 度グルリと見渡せる全天球型パノラマ写真・動画を撮影できます。

また、Insta360 を制御するための Android アプリ「Insta360 Air」では YouTube を介して全天球動画をライブ配信することができます。この機能は後述しますが、YouTube のライブイベントとも連動するので実用性が高いものとなっています。

Insta360 Air のパッケージにはカメラ本体とフレキシブルアームタイプの USB ケーブル(PC 用)が同梱しており、カメラは付属のカバーに収納されています。カバー付きなので、持ち運びにも便利です。カバンやバッグに忍ばせておくと何かと重宝します。

Insta360 Air 本体にシャッターやプレビュー画面、通信機能、メモリカードスロットはなく、USB 接続した Android スマートフォンの画面でプレビューを見ながらシャッターを切ったり、画像や動画を保存します。撮影するにはスマートフォンが必須となりますが、逆に言えば、毎日使うスマートフォンのバッテリーで動作するのでハンディタイプの VR カメラのように充電する手間がかかりません。

メリットをさらに言えば、USB 接続タイプなので、ワイヤレス接続カメラで多く見られるペアリング問題やワイヤレス通信関係のトラブルからも解放されます。

Insta360 Air には USB Type-C タイプと Micro USB タイプがあります。今回私が入手したのは USB Type-C タイプです。これをスマートフォンの USB コネクタに接続して使用しますが、スマートフォンの USB コネクタは大抵本体の下部にあるので「カメラが下に付いていて使いづらくない??」という懸念も出ますが、ご心配なく。Insta360 Air のアプリは UI を上下に回転させるので、スマートフォンを逆さまに持ち、次の図のようにカメラが上に位置する状態で撮影します。

Insta360 Air の利用方法はカメラをスマートフォン接続して専用アプリを起動するだけ。利用時に画面の回転オプションを有効にするダイヤログが表示され、OK をタップすると UI が反転し、撮影できるようになります。

撮影方法は LG 360 Cam や Gear 360、Theta S といったハンディタイプの VR カメラと大差ありません。スマートフォンを逆さまに持つかホルダーに装着して撮影を行います。

Insta360 Air を利用する上で重要なアプリの主な機能は大きく分けて「写真・動画の撮影」、「撮影した写真・動画の管理・閲覧」、「カメラ設定」です。

最初の撮影モードでは、写真、動画、ライブ配信のタブに分かれており、下部のシャッターボタンをタップすると撮影や録画を制御できます。写真と動画の撮影モードにはカメラの明るさを上げて撮影できるなど、フィルター機能が付いています。そのため、撮影場所の明るさや色合いに合わせて補正をかけた状態で撮影すると、綺麗に仕上げることができます。

注目の YouTube ライブ配信機能については、YouTube アカウントとリンクさせることで、アプリ上ライブイベントを作成(タイトル、日時、開始時刻、ライブ時間)すると、その時間にライブ配信が開始されます。もちろん、ただちにライブ配信を開始することもできます。

Insta360 Air アプリでライブイベントを作成すると WEB と同期するので、YouTube の WEB ページからライブイベントを変更したり、ライブ配信を開始することもできます。360 度のライブ配信に役立つ

配信時の解像度は 960p / 1,280p、画質は 1M / 2M / 4M / 6Mbps です。回線速度に合わせて配信時の画質を調節できます。

Insta360 Air で撮影した写真や動画はアプリのギャラリーで一覧表示でき、再生することもできます。また、YouTube や Facebook、LINE などの 360 度写真・動画のアップロードに対応したサービスにはアプリからダイレクトに 360 写真・動画をアップロードできます。

もちろん、スマートフォンの内蔵ストレージに 360 写真・動画としてエクスポートできるので、Google フォトで閲覧したり、別のアプリやサービスにアップロードできます。

Insta360 Air では、写真は 3,008 × 1,504 ピクセル、動画は 2,560 × 1,280 ピクセル @ 30fps で撮影することができます。画質は 4K 対応カメラほど精細ではありませんが、ハンディータイプの VR カメラに引けを取らない画質と仕上がりです。2 つのカメラで撮影した写真や動画の繋ぎ目は目立たないようになっており、日常的に使用する VR カメラとしては実用レベルだと感じました。