超シンプルな家庭用Wi-Fiルーター「Google WiFi」のレビュー
Google が昨年 11 月に海外で発売した家庭用 Wi-Fi ルーター「Google WiFi」のレビューをお送りします。
Google WiFi は円筒型のちょっとお洒落っぽいデザインの Wi-Fi ルーターで、複数の Google WiFi を用いて電波エリアを拡張できるメッシュネットワーク機能に対応している点が大きな特徴となっています。また、機器の設定や管理を Google 純正アプリ「Google WiFi」で行える点も手軽に利用できるので特徴だと言えます。
Google が家庭用 Wi-Fi ルーターを発売したのは Google WiFi が初めてではありません。2015 年には Google WiFi の前身となる「OnHub」を発売しており、Google WiFi は OnHub のリニューアル版となります。
Google WiFi は米国で 1 個 $129 とけっこうリーズナブルな価格で販売されており、買ってすぐにメッシュネットワークを構築できるよう 3 個パックも提供されています。今回入手したのは米国モデルの 1 個だけで、手元に OnHub があるので 2 台のメッシュネットワークを構築して使っています。
Google WiFi は何よりもシンプルさを追求した製品で、面倒なことは一切ありません。基本的には電源を入れ、アプリで初期設定を行うと利用を開始できます。PPPoE にも対応しているので、PPPoE で接続を行うプロダイバーの回線でも利用できると思います。後は必要に応じてメッシュネットワークを構築します。
“Wi-Fi ルーター” と聞くと、平べったくて角ばっている、アンテナが飛び出た筐体をイメージしますが、Google WiFi は既存の Wi-Fi ルーターとは大きく異なる形状です。デザインは悪くないと思いますが、本数冊分の狭いスペースに置くことは困難です。
Google WiFi のインタフェースは USB Type-C の電源コネクタ、WAN 用の RJ45 コネクタと LAN 用の RJ45 コネクタのみ。セットアップする場合は少なくとも WAN 用の RJ45 に LAN ケーブルを接続します。
後は Google Play ストアで無料配信中の「Google WiFi」アプリを利用してセットアップを行います。アプリは日本語に対応していませんが、セットアップウィザードに沿って作業すればよく、設定内容も多くないので、問題なく設定を完了できると思います。
初期設定時に最低限決めることは、SSID 名、パスワード、設置場所(リストから選択)だけです。この内容で自動的に SSID を作成し、使用可能な状態になります。5 分もあれば設定は完了します。
メッシュネットワークを構築する場合でも、Google WiFi の親機の電波が届く範囲に子となる Google WiFi または OnHub(ブリッジとして機能する)を設置し電源を入れてアプリの「Add」ボタンから追加する SSID を選択するだけで機器を追加できます。
Google WiFi のセットアップが完了すると後はネットを満喫するだけです。管理は全て Google WiFi アプリで行います。
アプリではステータスや SSID パスワードの変更などの基本的な管理機能のほかに、ゲスト SSID の作成、NAT 変換やポートフォワーディングの設定、特定デバイスの接続遮断(Family WiFi)、DNS サーバの切り替え、DHCP の IP アドレスの付与範囲の変更など、一般的な Wi-Fi ルーターに見られる管理機能を利用できます。
例えば、SSID ごとに Wi-Fi の認証方式を設定したり、チャンネル幅の選択や切り替え、2.4GHz 帯の SSID と 5GHz の SSID を個別に作成するような細かい設定は Google WiFi では出来ません。機能的には LinkStation や Aterm といった国内メーカーの Wi-Fi ルーターに到底およびません。こうした細かい部分の設定が必要という方に Google WiFi はおすすめできません。
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