AQUOS sense plus SH-M07のレビュー

投稿日時 9月 4th, 2018 by juggly 投稿カテゴリ » Androidニュース, ピックアップ記事
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今年の 6 月に発売されたシャープの国内向け SIM ロックフリースマートフォン「AQUOS sense plus SH-M07」のレビューをお送りします。

AQUOS sense plus は AQUOS ブランドとしては初となる SIM フリーモデルで、キャリアからは販売されておらず、家電量販店やネット通販、MVNO から購入することになります。

Android スマートフォンの製品グレードとしてはミッドレンジクラスの AQUOS sense plus ですが、今流行りの 18:9 ディスプレイ、現代的なスペック、おサイフケータイ対応など、43,000 円前後という手頃な価格帯のスマートフォンながらも、魅力的な要素の多い一台です。私が AQUOS sense plus を選んだのも上記が主な理由です。

持ちやすい絶妙サイズのボディ

5.5 インチの 18:9 ディスプレイを搭載した端末というと、画面は少し小さいだろうなと思うかもしれませんが、より大きな 6 インチ端末と比較しても決してアプリが見づらい、ということは無く、それなら持ちやすいこのサイズで十分ではないかと感じさせるサイズ感です。横幅は 71mm とかなりスリム、質量も 157g と軽いので、18:9 スマホの中で扱いやすい端末だと思います。

筐体は見た感じシンプルでとても好印象ではありますが、バックカバーはシャープならではといったプラスチック系素材を多用した作りなので、ややチープな印象です。これは軽さに貢献しているので悪いとは思いませんが、これまでガラスパネルやメタルバックカバーの端末を使用してきた私にとって AQUOS sense plus のボディ質感にはあまり良い印象を持てません。

やはりディスプレイはイイ!

AQUOS sense plus のディスプレイには IGZO 液晶が使用されており、表示は鮮明でタッチもとても滑らかです。また、リッチカラーテクノロジモバイルやデジタルシネマの標準規格(DCI)に対応させるなど、映像視聴に強い設計のため色味もハイエンドモデルに匹敵するレベルだと実感しています。また、「バーチャル HDR」 という機能もあります。これは動画アプリの映像を再生した時に、画面の輝度を最大にして標準画質の動画を HDR 風に見せてくれます。特に映画コンテンツは見やすくなるので、映画好きの私には嬉しい機能です。

また、最高輝度が比較的高いのか、屋外での視認性は Xperia XZ2 や Galaxy S9 といった画面の明るい機種に負けず劣らずといったもので、屋外でスマートフォンをよく使用する方に AQUOS sense plus はおすすめできます。

おサイフケータイ対応は良いことだ

かざして決済の重要性が高い人にとって AQUOS sense plus のおサイフケータイ対応は魅力的でしょう。私も乗り物でタッチしますし、楽天 Edy や QUICPay も頻繁に利用しているので、SIM フリーモデルのおサイフケータイ対応はとてもありがたい。今は AQUOS sense plus で Google Pay をフルに活用しています。AQUOS sense plus はそれが出来る Android スマホです。

au VoLTE も使える

AQUOS sense plus は SIM フリーモデルと言うことでキャリア縛りがなく、ドコモやソフトバンクの SIM 角だけでなく、例えば UQ mobile といった au 系 SIM カードも使用できます。UQ mobile の SIM カードで VoLTE 通話ができることは確認しています。

AQUOS sense plus は Wi-Fi ac や Bluetooth 5 といったハイエンドモデルでしか対応しないような通信規格にもしっかりと対応しており、そういった部分は好印象です。

ファームウェアはシンプルな作り、エモパーも使える

最近の AQUOS のファームウェアは昔よりもカスタマイズされた部分が少なく、特にユーザーインタフェースのビジュアルは Android One に近い内容です。SIM フリーモデルはキャリアのアプリが入っておらずストレージの容量を圧迫しないので、不要なアプリが入っていない端末を好む方は AQUOS sense plus を気に入ると思います。

OS は Android 8.0 Oreo を搭載しており、シャープ独自のアプリとしては、エモパー、からだメイト、SHSHOW、コンテンツマネージャー、アルバムくらいです。キャリアアプリは一切入っていません。

AQUOS sense plus は AI エージェント「エモパー」に対応しており、この機種では最新の v8.x 系にも対応しているので、エモパーの便利な機能をフルに利用できます。

カメラはまあ普通かな

リアカメラは 1,640 万画素(裏面照射積層型 CMOS)、前面に 800 万画素(裏面照射型 CMOS)を搭載しています。カメラアプリは非常にシンプルで、シャッターボタンの下を左右にスワイプすると、動画モードとタイムラプスモードに切り替わります。また、マニュアル撮影が可能で、おすすめプラス(シーン撮影)、インテリジェントフレーミング、オート HDR、18:9 アスペクト比での撮影(静止画・動画共に)などの機能もあります。

画質はそれなりに良いと思いますが、やはりカメラに拘ったハイエンド機と比較すると鮮明さと鮮やかさは弱いかなと思うレベルでした。SNS に投稿する写真や動画を撮影するくらいならこれで十分ですが、作品に仕上げようとすれば不満を感じる画質かもしれません。

一つ面白いのが動画で 18:9 アスペクト比の 4K 動画(3,840 x 1,920 ピクセル)を撮影できることです。これなら 4K テレビで再生しても較的鮮明に映り、尚且、シネスコっぽい感じで視聴できます。今の処、この解像度で動画を撮影できる機種は殆どなく、その点では貴重な一台です。

性能もまずまず

AQUOS sense plus は AQUOS シリーズのミッドレンジモデルの中でもスペックは高い方です。Snapdragon 630 を搭載しており、RAM は高速な LPDDR4x 準拠の 3GB です。

スペックを見た感じだと、AQUOS sense plus の性能は悪くないだろうと思っていましたが、エモパーや光エモーション、スクロールオート、Clip Now、リラックスビュー等のシャープ独自機能が多いためか、メモリ使用率が比較的高く、数日間再起動をしないで使っていると、少しずつもっさりしてきました。ただ、アプリの実行性能や実行中のアプリの動作はストレスを感じないくらい滑らかで、この点は過去の AQUOS ミッドレンジモデルよりも良いと思いますが、1 ~ 2年使用することを考慮すると性能は少し気になるところです。

バッテリー容量は 3,100mAh と 5.5 インチモデルとしては平均的な容量です。丸一日使用することは可能で、AQUOS sense plus には様々な節電機能も備わっており、それらを賢く使えば 2 日間もたせることも可能でしょう。