スマホのワイヤレス充電もいよいよ100Wの超高速充電の時代へ
スマホのワイヤレス充電はいよいよ 100W という超高速充電の時代へと突入しようとしています。
スイスの半導体メーカー ST マクロエレクトロニクスは 12 月 2 日、WPC Qi に準拠し、最大 100W の電力で給電可能なワイヤレス充電レシーバー IC「STWLC99」の販売開始を発表しました。
今やスマホのワイヤレス充電はハイエンドモデルを中心に広く普及しており、当初の充電性能は非常に低いものでしたが、現在は技術の進歩によって USB 充電と遜色ないスピードで充電できるようになってきています。それでも性能は 15W が一般的、一部のスマホは 50W の高い電力で充電できますが、今回の 100W ともなれば、それをはるかに上回る性能で充電できることになります。
ST 社によれば、同社の製品を使用すると、たとえ大容量バッテリーを搭載したスマホでも 30 分程度でフル充電できる性能とのことです。平均的な容量のバッテリーなら 10 分、20 分で充電できることも夢ではありません。また、リバース充電のトランスミッターモードでも最大 25W の性能を発揮するので、スマホ自体が急速ワイヤレス受電機に変身します。
ワイヤレス充電の魅力はケーブルフリーで充電できる便利さです。100W ともなればちょっと一息ついている間にフル充電されることになり、例えば、ワイヤレス充電を提供する飲食店が急増するなど、今後、スマホの充電を取り巻く環境が一変するかもしれません。
ST 社の発表した STWLC99 は、WPC Qi 1.2.4 及び WPC Qi 1.3 に準拠しており、100W の超高出力性能は WPC が策定した標準規格である拡張電力プロファイル（EPP） に準拠する形で実現しています。
今回のニュースは 100W 充電に対応したスマートフォンが登場した話ではありませんが、対応部材が市場に投入されているので 1~2 年の間には実機が登場すると予想されます。
Source : ST マイクロエレクトロニクス
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