UFS 4.0ストレージの登場でスマホの性能がどのように変わるのか予想
現在販売されているスマホのほぼ全てに UFS 規格のストレージが使用されており、その最新バージョンとなる UFS 4.0 が今年 8 月に正式化し、その後、11 月頃より実際のスマホ搭載されて発売されるようになりました。来年発売される各社の主力モデルに UFS 4.0 のストレージが搭載されることはほぼ間違いありません。UFS 4.0 ストレージによってスマホの性能はどのように変わっていくでしょうか。私見を交えながら予想してみたいと思います。
UFS はフラッシュストレージの規格で、Universal Flash Storage の略称です。2011 年に UFS 1.0 が発表されて以降、バージョンは 1.1、2.0、2.1、2.2、3.0、3.1、そして今回の 4.0 へと進化してきました。直近 1 ~ 2 年の間に発売されたスマホの多くは UFS 3.0 もしくは UFS 3.1 のストレージが搭載されています。
UFS 4.0 は今年 8 月似正式発表されたばかりの最新規格で、一つ前の UFS 3.1 からはメジャーアップデートが実行されたことになります。自動車で例えるならフルモデルチェンジを果たしたのと同等の意味合いとなります。
UFS 4.0 では、UFS 3.1 と比較してデータ転送のレーン帯域幅が 2,900MB/s から 5,800MB/s へと倍増しており、シーケンシャルリードの性能は 2,100MB/s から 4,200MB/s に 、シーケンシャルライトの性能は 1,200MB/s から 2,800MB/s へと大幅に向上しています。
スマホの性能に大きく関わる部品は SoC、チップセット、メモリ、ストレージです。この中でもストレージが最も性能のボトルネックになりやすく、最新の CPU を搭載しているけど性能がいまいち、という時は、安価で性能の低いストレージを使用していることが多くの原因です。こうした関係性がある中で、ストレージの性能が向上することはシステム全体の性能向上に大きく貢献します。
UFS 4.0 の性能データはシーケンシャルアクセスのものしか見つけられませんでしたので、ランダム性能や I/O の性能は考慮していませんが、シーケンシャルアクセスで 2 倍以上も性能が向上しているので、UFS 4.0 ではアプリの起動やアプリへのデータ読み込み、動画データなどの大きなファイルの読み書きにおいて UFS 3.1 スマホと差が顕著に現れてくると予想されます。ゲームアプリの起動やロードに要する時間の短縮化、8K 30fps 動画の記録オプションも標準機能として実装されてくるかもしれません。
仕様の変化を見る限り、UFS 4.0 によってスマホの性能は大幅に向上するかもしれません。ただ、ストレージの性能は記憶領域部分の性能や全体の製造品質にも左右されるので、一概にそうとは限りません。現在、Snapdragon 8 Gen2 と MediaTek Dimensity 9200 が UFS 4.0 をサポートしています。UFS 4.0 の搭載が見込まれるのはこれらの SoC を搭載したスマホです。
Source : XDA
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