富士通、スマホカメラで手の平静脈認証の登録を可能にする技術を開発

投稿日時 3月 4th, 2023 by juggly 投稿カテゴリ » Androidニュース
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富士通は、スマホのカメラで手の平を撮影するだけで静脈認証システム用の認証データを作成できる画期的な技術を開発し、今後、同社が提供している生体認証ソリューションに統合する方針を明らかにしました。

静脈認証は、体内に張り巡らされた静脈のパターンを個人の身体的特徴として認証に使用する生体認証の方式の一つです。静脈パターンを肉眼で読み取ることはほぼ無無理で偽装やなりすましが困難のため、指紋や顔による生体認証よりも安全性が高く、また、認証の精度も高いとされています。

既に実用化されている静脈認証システムでは、身体を透過する近赤外光を用いた専用センサーに手の平をかざして静脈パターンを読み取りますが、これが行えるのは専用センサーが設置されている場所に限られます。それをスマホで行えればどこでも手軽に認証データを作成・登録することができ、より手軽に静脈認証を利用できます。

普通に考えるとスマホカメラで静脈パターンの読み取りは不可能と思いきや、富士通は今回、スマホカメラで撮影した画像の静脈パターンを専用センサーで取得したものに近づけ専用センサーでの静脈認証を可能にする技術を開発しました。

通常のカメラは可視光を記録するセンサーデバイスですが、カメラ画像にも静脈パターンは写っているそうです。ただ、それは専用センサーでスキャンしたパターン画像よりも不鮮明で認証には使用できません。そこで、スマホの画像から静脈パターンを抽出し、さらにそれを専用センサーでスキャンしたときと同等ベルの画質に補正する技術を開発し、スマホカメラでの静静脈パターン生成を可能にしています。

これにより、ユーザーはスマホで自分の手の平を撮影するだけで認証用の静脈パターン画像を作成してアプリやサービス上に登録することが可能になります。

Source : 富士通