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Google アカウントは Android の機能を最大限活用するために欠かせないサービスの筆頭であり、新しい Android スマホを入手したら真っ先に Google アカウントを追加していると思います。Android と Gogle アカウントは切っても切り離せない、もはや一心同体の存在なので、Google アカウントなしで Android スマホを運用することは有り得ないことだと思われがちですが、実際には、Android スマホを Google アカウントなしのまま使っても十分スマホとしての役割を果たすので、スマホの機能は必要最小限で構わないというある種のミニマリスト的な考えの下で Android スマホを運用することは可能です。

なぜ敢えて手足を縛るような運用方法を紹介しているのかというと、現行の Android は Google アカウントなしでもプリインストールアプリを更新できることに気付き、元々、ファームウェアアップデートやセキュリティアップデートは　Google アカウントなしでも取得できることから、プリインストールアプリさえ更新できれば Google アカウントなしの運用も可能ではないかという考えに至ったからです。ある意味、実験的な取り組みでもあります。

もちろん Google アカウントを追加しない場合には Android スマホの機能は大幅に制限されます。しかし見方を変えれば、毎日大量に届く通知の煩わさやアプリの誘惑に惑わされることは減りますし、アプリは増えないのでスマホの性能劣化も抑えることができます。また、サードパーティ製アプリに起因するマルウェアの脅威にさらされるリスクも低下させることができ、これらをメリットとして見出すことができれば Google アカウントなし運用にも一定の需要はあろうかと思います。特に、Google アカウントを持ちたくない、あるいは不要だと思う方や、シニア世代に持たせるスマホの機能をなるべくシンプルにしたいときに Google アカウントなし運用は一つの解決策になるかもしれません。

Google アカウントを追加していない状態でスマホのプリインストールアプリを更新するには、Google Play ストアのアイコンを長押しして、「マイアプリ」を選択します。すると、Google アカウントでのログインプロセスを迂回してアップデート画面が開くので、「全て更新」をタップすると通常通りアプリを更新できます。

ここでは Pixel スマホを例にとり、Google アカウントなしの状態でどこまで Android スマホが使えるのかを紹介していきます。

まず、使用できるアプリは次のスクショに写る 20 個です。中には全機能を利用するのに Google アカウントを必要とするアプリもありますが、例えば、YouTube は広告付きモードで動画を視聴できますし、Google マップは地図の閲覧や目的地までのナビゲーションなどの基本的な機能を利用できます。

Google アカウント = Gmail アドレスなので、Google アカウントがなければ Gmail のアドレスでメールをやり取りすることはできませんが、Gmail アプリは Yahoo! メールなどの他のメールサービスのメールクライアントとしても機能するので、Google アカウントがなくても違うアドレスでメールをやり取りすることができます。

また、Android スマホの中核を成す Google アプリの場合、検索をはじめ多くの機能を Google アカウントなしで利用できます。それだけではなく、Google アシスタントはネット検索やスマホの設定変更などの Google アカウントを必要としない機能を使用できますし、Google レンズも普通に使えます。

Google アカウントを追加しない場合に一番困るのはアプリを追加できないことですが、プリインストールアプリに含まれていないアプリは各サービスの Web 版を利用する手があります。例えば 代表的な　SNS サービスである Twitter や　Instagram、Facebook は Web 版も提供されており、アプリ版よりも使い勝手は悪いですが、サービスを利用する上で不便さを感じることは殆どありません。他にも、映画を視聴したい場合は Amazon Prime Video が Web 版を提供しており、専用アプリがなくても映像作品を視聴できます。パ・リーグの野球中継ならベースボール LIVE が Web 版を提供しているので問題なく試合中継をライブ視聴できます。

このように、プリインストールアプリ以外のアプリは Web 版に頼ることになりますが、Google アカウントがなくても比較的メジャーなサービスは概ね利用できます。