バッテリー持ちが2倍に延びた「GoPro Hero 12 Black」が国内発売

投稿日時 9月 8th, 2023 by juggly 投稿カテゴリ » 周辺機器・アクセサリー
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GoPro は 9 月 8 日、一年ぶりにアクションカメラの新型「GoPro Hero 12 Black」を発表しました。標準パッケージの価格は 62,800 円で、GoPro の直販サイトなどから購入できます。

Hero 12 は前作 Hero 11 と外観や寸法・重量、プロセッサ、カメラセンサーのサイズなど主要部分に変化は見られませんが、バッテリー持ち、Bluetooth のサポート、HDR ビデオのサポート拡大、LOG 収録のサポート、ビデオ安定化機能のさらなる強化、広角撮影の画角拡大など、内部の様々な部分は改良されており、Hero 12 はスポーツや VLOG、SNS 動画の撮影といった用途だけでなく、カラーグレーディングしたい方のニーズにも応えるカメラへと進化したと言えます。さらに、GoPro は Quik 動画編集アプリの PC 版も発表しており、まずは Mac 版が 11 月にリリースされ、Windows 版は来年夏にリリースされる予定です。

Hero 12 における一番の改良点はバッテリー持ちでしょう。GoPro によると、Hero 12 では一回のフル充電で 5.3K 60fps 動画を 70 分も撮影できます。同じ条件で Hero 11 は 35 分の撮影時間なので、ほぼ 2 倍に延びています。驚くのはそれだけではありません。Hero 12 では Hero 11 と同じ 1,720mAh バッテリーでこの撮影時間を達成しています。つまりこの差は完全に内部処理を見直して全体の電力効率を改善させた成果です。他フォーマットの撮影時間は、5.3K 30fps が 1.5 時間、1080p 30fps では 2.5 時間以上も撮影できるとされています。

高解像度フォーマットでの撮影時間の短さは GoPro の大きな弱点の一つですが、今回の Hero 12 でその課題を克服したと言えます。省エネ化の恩恵は撮影時間の延長だけではありません。バッテリー持ちが延びたことは消費電力が低下したことを意味するので、発熱に関しても Hero 11 から減ったと期待することもできます。ただ、映像キャプチャーとメモリ書き込み時の負荷が主な熱源なので大幅に発熱が減るとは思えませんが・・・

次に重要なのは Bluetooth のサポートです。Hero 12 では接続した AirPods 等のマイクを利用してオーディオ収録できるようになりました。ワイヤレスマイクへの対応は多くのユーザーから希望されていた機能の一つだと思いますが、Hero 12 でようやく実現しました。

以降は普通に紹介していきます。

Hero 12 は、1/1.9 型 CMOS を搭載しており、27MP の静止画と 24.7MP のビデオフレーム抽出、最大 5.3K 60fps / 4K 120 fps / 2.7K 240fps / 1080p 240fps の撮影フォーマットに対応。映像は 10bit カラーで記録され、HDR ビデオ撮影機能は 4K 50fps と 5.3K でも使用可能になりました。

さらに「GP LOG」と呼ばれる独自のガンマカーブを用いた LOG 撮影機能も追加されました。LOG 撮影とは、通常(SDR)よりも広いダイナミックレンジで映像を記録する手法の一つで、映像の色や階調情報が圧縮され、より多くの光信号情報を記録できます。LOG データは編集前提の映像データで、通常は LUT と呼ばれる映像の色を変換するカラープリセットを適用するなどの編集作業が必要ですが、特にハイライト・シャドウの色情報が多く記録されるので、通常の SDR 動画よりも圧倒的に高画質ですし、映像全体の色合いを自分好みの仕上がりにアレンジすることもできます

続くクリエイター向けの機能として、Hero 12 からタイムコードを使用できるようになり、マルチカメラ撮影時にタイムコードで映像や音声を同期させることが可能になりました。記録されたタイムコードの情報は、Premier Pro などの動画編集アプリでも使用できるとのこと。

話は変わり、GoPro といえば強力なビデオ安定化機能が特徴です。Hero 12 では HyperSmooth 6.0 に進化しており、水平維持モードはカメラを 360 度回転させてもきちんと水平を維持するようになりました。これはエクストリームスポーツやダイビングなどの回転を伴うアクションの多いスポーツにおいて大きな効果を発揮します。

他にも、Hero 12 と共に Max Lens Mod 2.0 が発売されており、これを使用すると、カメラ視野角はデジタルレンズ 156 度から 177 度にまで拡大します。ほぼ 180 度の範囲を一度に記録できます。

Hero 12 の筐体サイズは 71.8 x 50.8 x 33.6mm、質量 154g。防水性能はハウジング無しで 10m、ハウジング付きで 60m です。

Source : GoPro