ASUS Fonepad ME371MG(K004)開封の儀&ファーストインプレッション
4月25日に発売開始となったASUSの音声通話機能付Androidタブレット「Fonepad ME371MG(K004)」を入手したので早速開封の儀を執り行います。(業務連絡:ガジェット通信様、本記事の利用はご遠慮ください)
私が入手したのは国内版で、ヨドバシカメラで購入しました。価格は29,800円。音声通話機能の付いた大手メーカーのタブレットとしては結構安い商品だと思います。ASUSのオンラインショップでは5月1日~6月31日までの期間限定で同価格ながらも500MBのデータ通信用SIMカード「IIJmioプリペイドパック」がバンドルされて販売されます。4,980円のSIMカードが無料で入手できるようになるので、これから購入しようと思われる方はその期間限定パックを狙った方が良いかも。
Fonepadは7インチ1,280×800ピクセルのIPS液晶を搭載したコンパクトサイズのタブレットで、ASUSの7インチタブレットと言えば、Nexus 7が人気となっていますが、その3Gモデルでもサポートしていない音声通話機能を備えており、ビッグサイズのスマートフォンとして利用できるところ、Micro SDカードでストレージ容量を増やしたり、データの移動を手軽に行うことができるところ、ASUS独自の利便性を良くする独自機能を盛り込んだところが特徴となっています。
また、プロセッサにIntel Atom Z2420を搭載した点も特徴です。Z2420はシングルコアプロセッサながらも2スレッド処理に対応しており、意外とサクサク動きます。x86プロセッサなので利用できるアプリの数が心配されるところですが、大抵のアプリはCPUアーキテクチャーに依存しないことから、アプリで困ることはさほど無いと思います。利用できないことがあるとすれば、おそらくごく一部のゲームアプリでしょう。
RAM容量は1GB、内蔵ストレージのの容量は8GB、ASUSのオンラインストレージが5GB無償提供されます。カメラは背面に300万画素と前面に120万画素を搭載。ワイヤレス機能はWi-Fi b/g/n、Bluetooth v3.0、HSPA+のモバイルデータ通信に対応します。
FonapadはSIMロックフリー端末なので、NTTドコモ、ソフトバンクのSIMカードが利用可能のはず(ドコモのSIMでは確認済み)。NTTドコモやソフトバクのSIMカードが利用できますが、キャリアモデルではないので、例えばNTTドコモのdビデオを利用したりということは出来ません。
では早速開封していきます。まずは箱からです。製品箱はNexus 7サイズのコンパクトなものが採用されています。それ以上の事は特にありません。
同梱品は、Fonepad本体(バッテリー内蔵)、Micro USBケーブル、電源アダプタ、取説と保証書などの書類。SIMカードやMicro SDカードといった試供品は含まれていません。
Fonepadは一般的な7インチタブレットと大きく違わないデザインが採用されています。縦横の大きさはほぼNexus 7と同じでした。端末上部には通話用スピーカー、下部には通話用マイクがあり、本体のみで通話をする場合はFonepadを縦持ちして耳に添えます。この点は初代Galaxy Tabなどと同じです。
国内で発売されたFonepadのカラバリはグレーで、背面の大部分は金属質感の素材で覆われています。
Intelプロセッサ搭載端末でおなじみの”Intel Inside”ロゴ。
カメラの上部分はカバーとなっており、上側にスライドすると外れます。カバーを外するとMicro SIMスロット、Micro SDカード、そして、フリーズしたときのためのリセットボタンがあります。
Fonepadのサイズは(縦)196.6mm×1(横)20.1mm×(厚さ)10.4mm、質量は340gです。Nexus 7とサイズはほぼ同じ、質量は全く一緒。
側面から背面にかけて緩やかにカーブしており、本体の厚みはNexus 7とほぼ同じですが、手へのフィット感が良くてNexus 7よりも薄いと感じました。個人的には片手持ちの感触はFonepadの方が良いと思っています。
左側面にはボリュームボタンと電源ボタンがあります。この部品はNexus 7とは逆の方向に付いています。
右側面には何もありません。
下部にはMicro USB(充電&データ通信)、通話用マイク、3.5mmオーディオジャックがあります。
上部には何もありません。
FonepadはASUSブランドの製品なので、ブートアニメを始め、中身はTransformer PadやMeMO PadのようにASUS独自のカスタマイズが施されています。搭載OSのバージョンがAndroid 4.1.2(Jelly Bean)ということで、操作ボタンやステータスバー、アプリのUIの表示はNexus 7に似たものとなっていますが、所々にASUSのカスタマイズが見られます。
ホームアプリはAndroid標準を採用しているようですが、壁紙やウィジェットにASUS独自のものが含まれており、外観はNexus 7とは大きく異なります。
アプリドロワーはこんな感じ。見慣れたUIです。
ASUS独自機能の設定内容をまとめた「ASUSカスタマイズ」。ここでは、輝度モードの切り替え、スクリーンショットボタン(アプリ起動履歴の長押し)のON/OFF、スクリーンショットエディタ(撮影後に起動する画像エディタのこと)のON/OFF、スクリーンショットの記録フォーマットの選択、スクリーンセーバ0-のON/OFF、「ASUSクイック設定」とAndroid標準パネルの切り替え、外付けマウスのボタン機能の変更といったことが行えます。
ASUS独自機能の「省電力設定」。省電力の利用はトグルのON/OFFで切り替えることができます。省電力には動作モードが3種類あり、どれを利用するのかはユーザーで決められます。「省電力設定」はスリープ中にモバイルデータ通信をOFF、「ASUS最適化モード」は常時接続、「個別の省電力設定」は省電力化する内容を自分で決定します。Fonepadの省電力機能では、CPUの動作クロックを下げるオプションはありません。ちなみに、FonepadのCPUクロックは600MHz~1,200MHzです。IntelプロセッサはARMプロセッサに比べて最低クロックが高めに設定されていますが、バッテリーを消費が激しいということはありません。
操作ボタンはディスプレイ上に表示されるタイプ。Nexus 7は3ボタン構成ですが、Fonepadは4ボタン構成となっています。右から2番目の起動アプリ履歴を長押しするとスクリーンショットが撮影でき、右端のボタンをタップすると、次の写真のようにアプリランチャーが表示されます。
ミニアプリは、Galaxy TabのMiniアプリ、Xperiaのスモールアプリに似た機能で、メモ帳、カレンダー、To-Doリスト、動画プレイヤー、AudioWizardなどの一部のアプリを小窓で最前面に表示させることができます。便利なマルチタスク機能です。
通知パネルはASUS独自の「ASUSクイック設定」がセットされています。通知パネルはAndroid標準の表示内容に切り替えることもできますが、コンテンツに合わせて音質を変える「AidopWizard」や、画面輝度/スリープ時のWi-Fi接続/通知を制御して電力消費を抑える「省電力設定」、その他、各種機能をON/OFFできるトグル、輝度のスライダー調節ができるので「ASUSクイック設定の方が利便性が高いと思います。
Fonepadのディスプレイの明るさは自動で調節することはもちろん、「ノーマルモード」と「アウトドアモード」の2種類で切り替えられます。実際に切り替えてみるとアウトドアモードはノーマルモードよりも調節レベルが高い感じ。アウトドアモードは名前の通り、屋外で太陽光の下などで利用する際に表示が見やすくなります。ディスプレイの最大輝度はけっこう高いので、屋外での視認性は良いと思います。
先ほど紹介した「AudioWizard」は内蔵スピーカーやイヤホンでの音をコンテンツに合わせて切り替えるという機能みたいです。具体的には、非適用時の「OFF」、「音楽」、「動画」、「ゲーム」、「記録中(何なんでしょう?)」、「スピーチ」から選べます。音量レベルが変わる模様です。
音声通話機能について。Fonepadには「電話」や「メッセージ」といったスマートフォンの必須アプリが組み込まれており、スマートフォンと同じように通話やSMSを送受信できます。スマートフォン代りに利用できるよう、振動モーターが搭載されており、バイブ設定にできます。また、近接センサーもあるのでタブレットを耳にあてて通話しても、ボタンを頬や耳でタップしてしまうことはさほどありません。
着信時の表示はこんな感じです。
モバイルデータ通信について。国内ではHSDPA/HSUPA、HSPA+ 21Mbpsのデータ通信が利用できます。NTTドコモだとFOMA、ソフトバンクだと3Gハイスピードが利用できると思います。もちろんWi-Fiテザリング機能も搭載されています。
今回は、NTTドコモのSIMカードで通信機能を確認しました。FonepadはHSPA+対応ですが、FOMAの速度は下り最大14.4Mbps/上り最大5.76Mbpsなので、フルスピードは出せませんでしたが、Sppedtest.netアプリのテスト結果は、下り2.6Mbps前後、上り160kbps前後といったところでした。速度は環境に大きく左右されるので参考になりませんが、少なくともFOMAで通信できることは確認できました。
カメラ。Fonepadには背面に300万画素カメラ、前面に130万画素カメラが搭載されています。動画は前後共に最大720pサイズで撮影できます。キャリアから発売された機種ではないからなのか、カメラのシャッター音を消せる仕様になっています。
性能面。Fonepadは1.2GHz駆動のシングルコアプロセッサ、Power VR SGX540 GPU、1GB RAMなどを搭載しています。動作面は、アプリ起動時やスクロール時に一瞬のもたつき・カクつきが見られます。
全体的には良く動いていると思いますが、Tegra 3のTransformerタブレット、Nexus 7、Xperia Tablet Z、Nexus 10などのハイエンドなタブレットを使用されている方はおそらく不満を感じると思います。スペック的にはローエンド~ミッドレンジクラスの機種なので、ハイエンドタブレット並の性能は期待しない方が良いと思います。
Quadrantスコアは2,863。Antutuスコアは5404.TI OMAP 4430搭載機種並といったところでしょうか。
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