Xperia XZ2 Premium(H8166)のレビュー
4K HDR ディスプレイやデュアルカメラを搭載した「Xperia XZ2 Premium」のレビューをお送りします。
今回のレビューでは海外モデル「H8166」(デュアル SIM)を使って Xperia XZ2 Premium のデザインや性能、新機能、実際の使用感といった部分を中心に機種に特徴をご紹介してきます。
その前に、Xperia XZ2 Premium のスペックを掲載しておきますね。
Android 8.1 Oreo
158 x 80 x 11.9mm / 236g
5.8 インチ 3,840 x 2,100 ピクセルの HDR 液晶ディスプレイ
Snapdragon 845 オクタコアプロセッサ
6GB RAM + 64GB ROM、Micro SD スロット有り
リアに Motion Eye Dual カメラ(1,900 + 1,200 万画素)
1,300 万画素(1/3.08 インチ、F2.0)
3,540mAh バッテリー、ワイヤレス充電(WPC Qi)、USB Type-C
ステレオスピーカー、S-Force sラウンド、ダイナミックバイブレーションシステム
「みちびき(QZSS)」や Galileo 対応、Wi-Fi ac、Bluetooth 5、NFC、DSDS・デュアル LTE
Xperia XZ2 Premium は歴代の Xperia の中で最上級のスペックを誇る機種なので、性能面は高く評価していますが、ボディが結構大きく、また重量もあるので、実際には「扱いづらいかな」とネガティブな印象を持っていました。
しかし、実機を手にするとその予想を良い意味で裏切る仕上がりだったと実感。Xperia XZ2 で初めて採用されたガラスパネルのラウンドフォルムは Xperia XZ2 Premium の大きなボディでも心地よく手にフィットしてスペックが示す通りのサイズ感は感じず、かなり持ちやすいと思いました。
ただ、やはり重量感はそれなりあって、例えば、ベルトを使わずに履くようなズボンのポケットに端末を収納すると、常にズボンの片側が下がるような違和感を覚えています。とはいえ、これはどうにか対処できる話なので、特にデメリットだとは思いません。
Xperia XZ2 Premium の魅力の一つは 4K HDR ディスプレイを搭載している点で、アスペクト比は従来モデルで定番の 16:9 なので、大半の映像コンテンツは画面全体で視聴することができます。こうした視聴体験においてはやはり 18:9 ディスプレイの端末よりも便利です。日常的に映像コンテンツを利用している人にとって Xperia XZ2 Premium は良きモニタデバイスになると思います。
4K HDR について。YouTube の場合、4K HDR 動画は「2160p60fps HDR」も再生できるため、HDR 対応コンテンツの色域は広がり、HDR 非対応の機種よりも映像は鮮やかに見えます。
また、Xperia XZ2 Premium はカメラで撮影した 4K HDR 動画を端末ディスプレイで視聴できます。Xperia XZ2 Premium の 4K HDR 動画はダイナミックレンジの広いシチュエーションにおいて白飛びや黒潰れを軽減するため、次の写真(動画を切り抜き)のように、キャンドルを撮影した 4K HDR 動画だと炎が直に見れますし、炎で照らされた周辺の白飛びも無くします。結果的に、映像はとても鮮明で綺麗です。
ディスプレイと並んで Xperia XZ2 Premium の魅力がデュアルリアカメラです。カメラ構成は 1,900 万画素(1/2.3 インチ Exmor RS、F1.8 レンズ)のメインカメラ + 1,200 万画のモノクロイメージセンサー(1/2.3 インチ Exmor RS)で、さらに、Xperia XZ2 Premium には「AUBE」と呼ばれる新たな画像処置チップも新たに追加され、画質が良くなっています。カメラについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
他の部分は今年発売された Xperia XZ2 とさほど変わりません。3D クリエイターのセルフスキャン、ダイナミックバイブレーションシステム、WPC Qi のワイヤレス充電に対応しています。しかし、RAM が 6GB に増加しているので性能は着実に向上しているはず。4K での描画が性能に与える影響についてはここでは触れていません。
今回紹介した H8166 はデュアル SIM 版で、仕様上はデュアル VoLTE にも対応しています。ここ日本ではどちらの SIM スロットも LTE 電波は掴むものの、VoLTE は利用できないようなので、KDDI 系 SIM カードを交えた同時待受は出来ないと思われます。それでも両方の SIM は「LTE」を有効にできるため、データ通信を担当させる SIM カードを自由に選べます。ここがデュアル LTE 対応のメリットだと言えるでしょう。
ソフトウェアや機能面については、Xperia XZ2 相当といった内容です。ざっと中身を確認したところ、特に真新しい要素は無く、個人的には、「いつもの Xperia か」という印象でした。
気になった点は、ディスプレイの最高輝度が Xperia XZ2 ほど高くない点とワイヤレス充電の接点です。屋外での視認性が Xperia XZ2 よりも少し悪いため、屋外使用がメインの人にとって Xperia XZ2 Premium は少々使いづらいかも。
ワイヤレス充電にちて。Xperia XZ2 Premium はワイヤレス充電に対応しているのですが、iPhone や Galaxy S8 だと普通に充電できたワイヤレス充電器(スタンドタイプ)にそのまま置いただけでは充電されず、少し位置をずらす必要があったため、おそらくワイヤレス充電器はしっかり吟味しないといけません。
バッテリーの容量は 5.8 インチ端末にしては大きい方ですが、実際の持続時間はとても平凡なものでした。解像度が高いためか、アプリの描画に多くの CPU / GPU パワーを必要とし、このような持続時間しか提供できないのかもしれまあせん。
全体的に見ると、不満を感じる部分はいくつか見られましたが、Xperia XZ2 Premium の売りとなっているディスプレイの鮮明さやカメラの凄さはまさに仰る通りです、というものだったので、満足度は非常に高いものでした。
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