英ARM、新モバイルGPU「Mali-T860」「Mali-T820」「Mali-T830」を発表
英 ARM は 10 月 28 日(現地時間)、新しいモバイルデバイス用の GPU IP コア「ARM Mali-T8XX」シリーズを発表しました。
MALT8XX シリーズは、新しいGPU コアのほか、新しいビデオプロセッサとディスプレイプロセッサを含む半導体で、グレード別に最上の「Mali-T860」、下位モデルの「Mali-T820」と「Mali-T830」が発表されました。
各モデルで共通するのは、帯域幅を減らすことで性能を高めることに焦点をあてた新技術の実装したところです。Mali-T800シリーズでは、テクスチャーを圧縮して転送されるテクスチャの容量を減らすことができる「ASTC(Adaptive Scalable Texture Compression)」、フレームバッファを圧縮してメモリトラフィックを削減する「AFBC(ARM Frame Buffer Compression)」を適用したのが大きなポイント。それに加えて、書き込みや読み込みの操作で処理が重複しなようにして帯域幅を減らす技術や、ピクセル描画処理を内部で実行する技術、映像をレンダリングする際に一定の大きさのタイルに分けて行う技術なども盛り込み、性能の向上を図っています。
Mali-T860 では、シェーダコアは 16 個々になって 4K 動画の再生や 10 ビット YUV までサポートしました。既存の GPU よりも電力効率と性能が 45% 改善されたと言われています。また、Mali-T820 は従来よりも単位面積当たりの性能が 40% 向上し、Mali-T830 は 55% ほど向上したと言われています。
これらには第 2 世代のビデオプロセッサとディスプレイプロセッサが含まれています。新しいビデオプロセッサ「V550」は HEVC をサポートし、エンコーダとデコーダの両方のモードすることができます。シングルコア駆動では 1080p@60fps で描画できますが、8 コアになると 4K@120fps まで描画することができます。また、Android では一般的な Miracast の性能も向上しており、機能を使用時にはミラーリングの帯域幅が減ってより快適になります。新しいディスプレイプロセッサ「DP550」は 4K 解像度と 10 ビット YUV をサポートしています。
Source : ARM
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