ZenFone 2は準天頂衛星「みちびき」からの信号も受信できる

投稿日時 5月 26th, 2015 by juggly 投稿カテゴリ » Androidニュース
キーワード: , ,
コメントは受け付けていません。

ASUS の ZenFone 2(ZE550ML / ZE551ML)が準天頂衛星システム(QZSS)に対応しており、JAXA の「みちびき」からの信号も受信できることをご存知でしたでしょうか?

人工衛星による位置測位システムとしては、米国の GPS が現行のスマートフォンでは広くサポートされています。ZenFone 2 では人工衛星からの信号をほぼ真上から長時間受信できる準天頂衛星システムに対応しており、低仰角の人工衛星が多い GPS だとビルや山間部では受信しづらいところ、準天頂衛星では信号を高仰角から受信できるので、GPS の問題を解消できます。

日本では現在、準天頂衛星システムの人工衛星として「みちびき」が試験運用されており、カーナビやスマートフォンなどの民生機器で信号を受信することができます。

しかし、衛星測位システムでは基本的に最低 4 基からの信号を受信しなければ測位できず、現在のところ、「みちびき」だけでは測位できません。しかし、1 基の信号は「みちびき」でカバーできることから、全て GPS 衛星の場合よりも精度が改善されるはずです。

実際に、ZenFone 2 と準天頂衛星システムに対応していない HTC One M9 を使って Googleマップの現在地の測位精度を比較してみました。その結果、ZenFone 2 の方が HTC One M9 よりも正確に位置を示しており、しかも、現在地アイコンのゆらぎも少いことを確認しました。おそらく、これは「みちびき」のおかげだと思います。

ZenFone 2 の場合。赤く塗った部分が実際にいた場所(ベランダ)で、誤差は数 m 程度でした。

HTC One M9 の場合。ZenFone 2 の画像と地図の向きが異なりますが、こちらも赤く塗った部分が実際にいた場所で、誤差は 10m ~ 20m 程度でした。

本記事で紹介した QZSS 対応機種と QZSS 非対応機種の精度差は、あくまでも、私がこの日に行ったテストの結果に過ぎず、時間や場所によっては異なる結果があることもあります。