準天頂衛星システム「みちびき」の4号機が打ち上げ成功
昨日 10 日、“日本版 GPS” とも呼ばれている準天頂衛星システム「みちびき（QZSS）」の 4 号機が打ち上げられ、見事に成功しました。JAXA の発表によると、人工衛星は打ち上げ後 28 分 20 秒後にはロケットから正常に分離されたそうです。
これで人工衛星の機数だけで言えば、みちびきだけでの位置測位も可能になるので、みちびきによる衛星測位システムの開発においては大きなステップを踏んだことになります。
なぜなら、GPS や GLONASS に代表される GNSS では、最低でも 4 機の人工衛星を捕捉できなければ位置を測位できないからです。理論上は 3 機でも地球上の位置を特定することは可能ですが、精度を高めるために受信機側（スマートフォンなど）の時計を補正する必要があるので、最低でも 4 機が必要になります。
しかし安心するのはまだ早いでしょう。いくらみちびきが準天頂軌道を周回する人工衛星だと言っても、それは長い時間、高い仰角で人工衛星を捕捉するだけで、常に捕捉可能な機数にも達していないので、まだまだ単独での測位はできません。現在は他の GNSS を利用した測位を補正するのに使用されています。
それでも、わずか数センチ程度の精度を実現するみちびきが 4 機体制になったことは非常に喜ばしいことだと言えます。
Source : JAXA
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