カシオ初のAndroid Wear「Smart Outdoor Watch WSD-F10」開封の儀&ファーストインプレッション

投稿日時 3月 27th, 2016 by juggly 投稿カテゴリ » ピックアップ記事, ブログ
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カシオが 3 月 25 日に国内で発売した同社初の Android Wear スマートウォッチ「Smart Outdoor Watch WSD-F10」を入手したので早速開封の儀を執り行います。

WSD-F10 は、G-SHOCK ブランドの製品ではありませんが、G-SHOCK 譲りのデザインと高い耐久性を持つほか、Android Wear 製品で初めてアウトドアユースを強く意識した多彩な機能で、特にカシオウォッチファンから期待されるなど注億の機種と言えます。また、国内の腕時計メーカーが Android Wear を出したことに対しても注目されています。

WSD-F10 の価格はカシオ直販サイトの場合税込み 75,600 円。Android Wear の平均価格は 2 ~ 3 万台なので、相場からすると非常に高価ではありますが、実際に使ってみると予想以上で予想外の出来だったので個人的には満足度は高いめです。

それでは開封してきましょう。

まずはパッケージング。既存の Android Wear とは全く違う個性的なパッケージングだったので、この時点で期待感大。といっても、私自身カシオウォッチを購入するのは超久々なので、カシオウォッチではこれが定番なのかもしれません。

同梱品は、WSD-F10 本体、充電ケーブル、USB 電源アダプタ、取説と保証書です。

充電は本体左上の専用コネクタに専用ケーブルを接続して行います。ケーブルと本体側コネクタはマグネットで固定される仕組みです。充電中は本体側の LED が点灯します。

WSD-F10 のデザインについて。丸型 G-SHOCK のように頑丈そうなボディに、1.32 インチ 320 x 300 ピクセルの 2 層液晶を搭載しています。プレス画像では分かりづらいのですが、実機に触れて見てみると、プラスチック感はあるものの、表面の質感や密度感は G-SHOCK のような感じで完成度の良さを感じました。しかし、製品の特性上、ボディはかなり大きくてゴツいです。この点はこちらの記事でも紹介しています。

実際に装着すると私の手首でもはみ出るほどのサイズでした。女性の細い手首だと確実にはみ出ますね。なので、リストバンドをきっちりと締めても隙間が出来てしまうはず。これだと、調整のしようがないので、こうなることが嫌な方は実際に身につけて確認することをおすすめします。

リストバンドは本体と一体化しており、一般的な G-SHOCK のバンドよりもわずかに薄いバンドでした。ただ、この薄さのおかげで PC キーボードに手を置いても手首の違和感は他の製品よりもなかったです。

WSD-F10 の特徴の一つはディスプレイです。カラー液晶とモノクロ液晶の 2 層構造となっており、スリープ中にはモノクロ表示になります。Moto 360 Sport や SmartWatch 3 も似たディスプレイを採用していますが、これらの他社製品とは使われ方が全く違います。

カラー液晶

モノクロ液晶

モノクロ液晶は外光を反射して文字を表示するので、屋外での視認性は抜群。また、これを活用した「タイムピースモード」を利用すると、機能は制限されますが、バッテリーの持ちを 1 ヶ月以上に延長できます。バッテリーがヤバくなってきたらタイムピースモードに切り替えると時刻だけでも確認できるようになるので有用だと思います。

通常モードの場合でも消費電力は比較的少なく、9 時間の使用でわずか 15% しか減りませんでした。次のスクリーンショットの場合、残り 82% で 2 日使えるので、少なくとも 2 日間は利用できるはず。

忘れるところでしたが、WSD-F10 は 5 気圧防水と MIL 規格準拠の耐衝撃性能を備えています。G-SHOCK に匹敵する耐久性です。その分、外装がゴツいことはこれまで説明してきたとおりです。トレードオフですね。

WSD-F10 には右側面に 3 つの物理ボタンがあります。上から「TOOL」「電源」「APP」です。「電源」は他の Android Wear にもあるボタンと同じ機能を提供し、「TOOL」は後述するセンサーツールの起動や切り換え、「APP」は特定のアプリを起動刷るショートカットキーです。この 2 はカシオ提供のアプリでカスタマイズできます。例えば、「APP」ボタンを押すと「Google マップ」が起動するような設定も可能です。

WSD-F10 には、加速度センサー、気圧センサー、コンパスが内蔵されています。GPS、ライトセンサー、心拍センサーは非搭載です。これらのセンサーによって、こちらの記事で紹介した様々なアウトドア情報を確認でき、WSD-F10 の大きな特徴となっています。

WSD-F10 には GPS やスピーカーどころか、ライトセンサーもないので、ハードウェアスペックとしては Moto 360 Sport や SmartWatch 3 に劣ると言えますが、そのウィークポイントを独自のアウトドア機能でカバーしています。

WSD-F10 のアピールポイントは、カシオウォッチ風のウォッチフェイスを再現できること、アウトドア(特に登山やトレッキング、フィッシング、サイクリング)に重宝するデータを通知あるいは表示すること、そして G-SHOCK 譲りの耐久性です。

カシオファンにとって、様々なカシオウォッチ風ウォッチフェイスを一台で利用できるのは嬉しいことだと思います。これはスマートフォンや PC メーカーでは到底出来ないことなので、カシオの優位な点になると思います。ウォッチフェイスが今後も増えていくのかどうかは不明ですが・・・。

アウトドア用の機能については、先ほど紹介したセンサーデータを利用できることと、他社の製品にはない「MOMENT SETTER」を利用できることろです。MOMENT SETTER は対象ユーザーが限られてきますが、対象ユーザーであれば機能を活用してよりスマートに趣味を楽しめると思います。

耐久性については検証していませんが、触った感じだとほぼ G-SHOCK だったので、購入初日にコンクリートの地面に落としたのですが無傷だったことはもちろん、落としたことに対する悲愴感もまったく湧きませんでした。精神衛生上も良い製品だと言えます。

ここまで WSD-F10 を褒めまくってきましたが、他の製品に劣る部分はあります。それは、アウトドアウォッチなのに GPS がなく、また、自動輝度設定に必要なライトセンサーもないことです。さらに、価格も高いので、いくら良い製品だと分かっていても、手出ししにくい。この内容だと 5 万円は切って欲しかったところです。