Android 14 エンドユーザー向け新機能一覧
2023 年 10 月 4 日にリリースされた Android 14 正式版の変更内容のうち、主にエンドユーザー向けの新機能をまとめて紹介します。取りこぼしがあれば本記事に追記します。
壁紙の履歴機能が追加
まず始めにこの後もいくつかのセクションで登場する「壁紙とスタイル」の操作画面は Android 14 で刷新され、Android 13 時代から機能も増えたので、アップデートしたら真っ先にチェックしてみてください。
「壁紙とスタイル」には以前設定した壁紙が 4 枚履歴としてサムネイル表示されるようになり、ワンタッチで前野壁紙に戻せるようになりました。また、機種によってはホーム画面の長押しメニューにも 3 枚の壁紙が表示されるようになっています。
ロック画面時計をカスタマイズ可能に
「壁紙とスタイル」において上部「ロック画面」タブを選択した後、プレビューを左右にスワイプすると時計デザインを変更でき、さらに、「時計の色とサイズ」から時計の色を手動で変更したり、時計サイズをデフォルトの「動的」から「小」に変更できるようになりました。
ロック画面ショートカットをカスタマイズ可能に
ロック画面の下コーナーに表示されるショートカットボタンを別の機能に置き換えることが可能になりました。
「壁紙とスタイル」を開き「ロック画面」を選択。下部の「ショートカット」に進むと左下と右下のショートカットを変更できます。
現在設定可能なショートカットは、ウォレット(右のデフォルト設定)、カメラ、サイレントモード、デバイスコントロール(左のデフォルト設定)、ビデオカメラ、ミュート、ライトの 7 つです。
AI 壁紙
テーマや色など予め用意された選択肢をタップしていくだけでオリジナル壁紙を作成できる機能です。まずは Pixel 8 / 8 Pro に先行提供されることになっています。
AI が状況に応じてスマホの表示を更新
例えば、天候が悪化したらロック画面上の天気マークが強調表示されるなど、AI が現在の状況に応じてスマホの表示内容を更新するようになります。
ダイナミックカラーシステムが改良
壁紙に合わせて UI カラーをカスタマイズできる Material You のダイナミックカラーシステムが改良されました。Android 13 よりも多くの配色パターンの中からテーマ色を選択できるようになった(20 パターン以上)他、新たにモノトーンテーマも追加されており、UI 全体を最小限の色で統一しスッキリとした見た目にすることも可能になりました。
6 桁以上の PIN 設定を推奨
通常、ロック画面に設定する PIN は 4 桁以上ですが、Android 14 から 6 桁以上が推奨されるようになりました。6 桁以上の PIN を設定すると、ロック解除時に PIN を入力し終えると解除される仕組みに変更され、わざわざ「OK」ボタンをタップする必要もありません。
データ共有時の詳細情報追加
アプリがデバイスの位置情報にアクセスする際に表示されるダイヤログに新セクションが追加(共有しますか? メッセージのすぐ下)。セクションをタップすると当該アプリが位置情報を共有する理由や目的、方法を確認でき、ユーザーが位置情報共有の可否を判断しやすくなりました。
位置情報の共有方法の更新
サードパーティアプリにおいてユーザーの位置情報を共有する方法が更新されたらユーザーに通知し、どのアプリで変更が実施されたのかも確認できるようになりました。Android の設定メニューを開き、「セキュリティとプライバシー」 → 「プライバシー」 → 「位置情報の共有方法の更新」から確認できます。
古いアプリのインストールをブロック
古い API を悪用したマルウェア等によるサイバー攻撃からユーザーを保護することを目的に、targetSdkVersion が 23 より低いアプリは Android 14 にインストールできなくなりました。これはセキュリティ対策・プライバシー保護の一環で実施された変更です。
通知の全画面表示を制限
まず、アプリの通知設定に「全画面通知の許可」を ON / OFF できる新オプションが追加され、さらに、インストール時に全画面通知を ON に設定できるアプリが通話とアラームを提供するアプリのみに限定されるようになりました。
そもそも全画面通知はロック画面で着信や目覚ましなどのユーザーの注意をひく優先度の高い通知を知らせる目的で提供されていますが、これを広告表示などに活用するなど想定された使われ方をされないケースも増えていることもあり、制限されました。
ヘルスコネクトが組み込み型に
Google Play ストアで配信されている「ヘルスコネクト」アプリが Android 14 ではシステムに組み込まれ、Google Play システムアップデートを通じて更新される仕組みに変わりました。個別にアプリをインストールしたり更新しなくて済むということです。
ヘルスコネクト設定は、クイック設定パネルのボタンをタップするか、Android の設定メニューを開き、「セキュリティとプライバシー」 → 「プライバシー」に進むと独立したメニューとして表示されます。
クイック設定パネルに「フォント」タイルが追加
いちいち Android の設定メニューを開くことなくフォントサイズを調節できるようになりました。
フォントサイズを 200% にまで拡大可能に
Android 14 ではフォントサイズが非線形スケーリングカーブによって調節されるようになりました。これにより、既に十分に大きいフォントが小さいフォントと同じ割合で拡大されてしまうことがなくなり、UI 全体のバランスを維持しつつフォントサイズを 200% にまで拡大することができます。
拡大鏡が刷新
視覚障害者向けのユーザー補助機能「拡大鏡」がピンチ操作での拡大 / 縮小に対応し、さらに、新しいいコントロールパネルで枠のサイズや拡大倍率などを変更して自分好みの拡大鏡にカスタマイズすることも可能になりました。
Ultra HDR 画像形式をサポート
Android 14 では 10bit HDR 画像のエンコード・デコードをサポートしました。これは、通常の JPEG 画像(8bit SDR 記録)の画像よりも広い輝度範囲とビット深度で記録し、より鮮やかでコントラストの高い画像を得ることができます。JPEG との下位互換性も有しており、Ultra HDR をサポートしていないデバイスでは従来の JPEG 画像として表示されます。
カメラ拡張機能をアップグレード
Android 14 ではカメラ拡張機能(Camera 2 や Camera X)が改良され、アプリがより長い時間を処理できるようになり、例えば、低照度撮影などの計算集約型アルゴリズムを使用した写真の画質が向上します。
USB 経由でのロスレスオーディオに対応
USB 接続の有線ヘッドセット・ヘッドホンでロスレス形式のオーディオ視聴が可能になりました。
大画面・折りたたみデバイスのサポート改善
Android 12L と Android 13 で行われたタブレットや折りたたみデバイス向けの改良点をベースに、タスクバーを改良し、システムアプリと通知 UI を最適化。アクティビティの埋め込みやレターボックス、メディアプロジェクションなども改良されています。
改良された共有メニュー
アプリの共有ボタン等を押したときに表示される共有メニューが Android 14 で改良され、独自のアクションボタンを設置できるようになった他、ランキングシステムも改良されています。
予測型「戻る」ジェスチャーに新しいアニメーションが追加
予測型「戻る」ジェスチャーとは、スマホのナビゲーションモードをボタンではなくジェスチャーに設定している場合、画面をスワイプして「戻る」操作を実行した際に完全に戻る前に戻る先をプレビューできる機能です。
予測型「戻る」ジェスチャーが導入された Android 13 ではホーム画面に戻るときしかプレビュー表示されませんでしたが、Android 14 ではこれに加えて同一アプリ内の前のページに戻る場合と異なるアプリ間で前のアプリに戻る場合にもプレビュー画面がアニメーション表示されるようになりました。
予測型「戻る」ジェスチャーが無効の場合、有効化するには Android の開発者メニューでスイッチを ON に切り替える必要があります。
写真と動画への部分的アクセス
選択した写真や動画のみをアプリに許可できるようになりました。ストレージ全体へのアクセスを許可する必要がなくなるのでセキュリティが向上します。
点滅による通知機能が追加
通知を知らせる方法に「点滅による通知」が追加されました。これは聴覚に障害を持つ方のための機能で、機能を有効にすると、通知を受信した際に画面またはカメラ用 LED が点滅します。
新機能の設定画面には、Android の設定メニューから「通知」に進みます。「ユーザー補助機能」からもアクセスできます。
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