BlackBerry Priv(STV100-3) 開封の儀 & ファーストインプレッション
BlackBerry が従来の独自 OS ではなく、Android で発売した最初のスマートフォン「BlackBerry Priv」を入手したので早速開封の儀を執り行います。
Priv は、。Android 5.1.1(Lollipop)を搭載したスライドキーボード付きスマートフォンです。縦スライドのキーボードを備えた Android スマートフォンが発売されるのは私の知る限り Priv が初になります(Windows Phone なら Venue Pro、テンキーなら AQUOS Slider があります)。この点が Android を搭載した以外で大きな特徴になるといえます。
また、Priv はプライバシー保護とセキュリティを重視したソフトウェア仕様で、「Privacy」と「Private」の頭文字をとって「Priv」と名付けられました。読み方は『プリブ』が正しいようです。
Priv の主要スペックは、5.46 インtに 2,560 x 1,440 ピクセルの Super AMOLED ディスプレイ、Snapdragon 808 MSM8992 1.8GHz ヘキサコアプロセッサ、3GB RAM、32GB ROM、Micro SD カードスロット(最大 2TB)、背面に 1,800 万画素カメラ、前面に 200 万画素カメラ(F/2.8)、3,410mAh バッテリーを搭載し、Wi-Fi a/b/g/n/ac、Bluetooth v4.1、NFC、Qi ワイヤレス充電(一部モデル)などを搭載しています。
私が今回入手したのは Qi ワイヤレス充電に対応していない「STV100-03」です。「STV100-1」や「STV100-4」はワイヤレス充電に対応していますが、その分、若干高い場合があります。
それでは開封していきます。
Priv の製品パッケージは黒を基調に BB のロゴを全体にあしらったクロコっぽい外観です。箱は紙製ですが、高級感があります。同梱品は、Priv 本体、BB 製イヤホン(インイヤータイプ)、USB 充電器、USB ケーブル、SIM イジェクトピン、書類です。
Priv 同梱のイヤホンは音質に優れていると評判です。
Priv の筐体は縦方向にスライドするキーボード(端末本体)とディスプレイに分かれており、親指でディスプレイをはらうようにして上下させると開閉します。動きはかなりスムーズで、始めのうちは何度も開閉したくなるほどでした(今はもう落ち着きました)。
キーボードは QWERTY 配列を採用しており、各キーは従来の BB 端末のような形状。「T」と「Y」を堺に左右で対象の形となっています。キーを押した時にはクリック音がするほど硬く、心地良い感じでしたが、キーサイズが小さい(Priv に限った話ではありません)こともあり、2 つ同時に押してしまうこともしばしば。この手の製品を初めて使う方は慣れが必要です。
ディスプレイは Galaxy S6 edge のようなカーブエッジのデザインを採用しています。これは、見た目をエレガントにするだけではなく、画面の端を内側にスワイプするときの引っかかりをなくしてくれるので、操作性においてもメリットがあります。エッジスクリーン機能もありあす。Galaxy S6 edge で気になっていた画面端の歪みは Priv ではほとんど感じませんでした。
Priv の筐体は全体的にプラスチック素材で出来ています。金属部分が露出しているのは上下部分くらいとごくわずか。BB 端末の背面カバーはレザーっぽい手触りが特徴なのですが、Priv ではマット仕上げになっているものの、従来の BB 端末とは違う仕上がりです。ただ、手触りは心地よい感じです。
個人的に、Priv のデザインはかなり気に入っています。しかし、稼働部分を持つ仕組みを考慮しても作りの甘さを感じます。その一つは背面カバーです。Priv のカバーは外れない仕組みなのですが、端末を持つと一部が少し「カパカパ」と鳴ります。持ってて違和感を感じるほどです。ケースを付けると改善しました。
Priv で気になるのが大きさ・重さではないでしょうか。筐体サイズは 147 x 77.2 x 9.4mm / 192g です。5.46 インチ端末にしてはかなり重たい機種になりますが、側面がカーブしているので、手にフィットし、意外と軽く感じました。
下部には Micro USB 端子。
右側面にはボリュームボタンとミュートボタン。ミュートボタンは即座に音を消すことができます。
左側面には電源ボタン。
上部にはノイズキャンセリング用マイク、Micro SD カードスロット、Nano SIM カードスロット。
Priv のディスプレイは 5.46 インチ 2,560 x 1,440 ピクセルの Super AMOLED です。 Super AMOLED は発色が良く、LCD よりも鮮やかに表示されます。Priv でも画面の綺麗さは Galaxy S6 に匹敵するほどで、この点はアピールポイントになります。
ただ、Super AMOLED の最高輝度は LCD よりも低いので、屋外でも特に直射日光の下だと見づらいかもしれません。日陰や曇の場合には普通に見えますが、直射日光下では見づらさを感じました。
Priv は Android 5.1.1(Lollipop)を搭載しています。もちろん、Google Play 対応なので、アプリ面の心配事はありません。
UI は一見すると素の Android にも見えます。UI のデザインは素の Android に近いのですが、独自アプリ・機能が多数盛り込まれています。そのことは次の記事で紹介しています。ご確認ください。
(参考)BlackBerry Priv に搭載された独自のアプリ・機能
Priv は Snapdragon 808 1.8GHz x2 + 1.4GHz x4 のヘキサコアプロセッサや 3GB RAM を搭載しています。性能に関わる部分では Nexus 5X よりも上だと言える内容です。
このスペックだと、UI は滑らかに動き、アプリの実行性能も満足できる内容でした。ただ、常駐型のシステムアプリが多くブート直後でメモリをかなり消費しています(空き容量は 1.23GB 約 43%)。これが性能劣化に影響を与えないか心配です。
Antutu v6.0 アプリのテストスコアは 58,059 点でした。Snapdragon 810 端末が平均でも 75,000 点前後なので、スコアはかなり低いといえます。
Priv には独自のカメラアプリ「BlackBerry カメラ」がプリインストールされており、これが標準カメラになっています。UI が独特で、フォーカスした後に画面を左右になぞると露出を調整できます。
様々な効果を適用して撮影することも可能です。
内蔵スピーカーは本体の下部にあります。音質は至って普通でした。
バッテリー容量は 3,410mAh です。5.5 インチスマートフォンにしては大きい方なので期待できます。実際に使ってみたところ、ある日の 12 時前にフル充電を終えて使っていましたが、残量が残り 15% になったところで時計を確認すると、翌日の 13 時 42 分でした。途中は 6 時間ほどの睡眠があるので、19 時間程度持ったことになります。残り 15% で 5 時間使えるというシステムの予測は Nexus 6P 並みです。
Priv は BlackBerry 初の Android なので心配されることも多いと思いますが、Android っぽさを維持しつつも、独自のセキュリティ機能やプラシバシー保護機能、ビジネス利用にも適した生産性機能をいくつか搭載しながら BlackBerry らしさを出しており、良く作り込まれた印象を受けます。私のメイン機としては十分合格です。
ただ、上述のように、筐体の作りが甘かったり、現在の「BlackBerry キーボード」では日本語の入力に対応していない点が不満な部分となります(Google 日本語入力などを利用すれば可能。しかし、英数と「かな」の切り換えが面倒)。
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