LGの新フラッグシップ「G5」 開封の儀&ファーストインプレッション

投稿日時 5月 8th, 2016 by juggly 投稿カテゴリ » ピックアップ記事, ブログ
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LG が 2016 年のスマートフォンフラッグシップモデルとして 4 月上旬に発売した「G5」を入手したので早速開封の儀を執り行います。

G5 は、昨年国内でも KDDI から「isai ivid」として発売された「G4」の後継モデルです。G4 からは、筐体のデザインや内部スペックが刷新されたほか、モジュールと呼ばれるオプションパーツを着脱することで、端末の機能を拡張できる世界初のモジュラーデザインを採用しました(手元にモジュールが無いのでこの記事では紹介できませんが・・・)。

スペック面では、ディスプレイ、プロセッサ、メモリ、カメラ、ユーザーインタフェースを重点的に改良しており、歴代の LG フラッグシップの中で最も大きく進化を遂げた機種と言えます。なので個人的に購入前から期待していました。

今回入手した G5 は英国で販売されている「LG-H850」のグレーカラーです。LG-H850 はグローバル向けのシングル SIM モデルとして知られています。

それでは開封していきます。事前の予告通り、G5 ではパッケージングに特徴があります。製品箱を開けるとモジュールを外す体験ができるというものです。中身は既存のスマートフォンと同じですが・・・。

同梱品は、G5 本体、USB 電源アダプタ、USB Type-C ケーブル、SIM カードスロットの取り外し工具、取説です。

G5 の SIM カードスロットは本体の側面にあります。付属の SIM カードスロット取り外し工具を使って外しします。SIM スロットの隣には Micro SD カードのトレイも備わっています。

G5 の外装はユニボディ構造となっており、バッテリーは下部のスロットから引き出す形で取り外します。この点は今のスマートフォンでは珍しい構造です。バッテリーを外すには側面のロックボタンを押し込みスロット部分を少し外し、後は指でつまんで引っ張り出します。黄色い部分がバッテリーで、これはアタッチメントから外すこともできます。

前作(G4)からの変更点は多岐にわたりますが、個人的に最も評価したのはコンパクトになって持ちやsy区なり、性能も格段によくなったことです。G4 はスペック的に残念な機種でしたが、G5 ではこの点が大幅に改善されています。期待して良いと思いますよ。

G5 のディスプレイは 5.3 インチ 2,560 × 1,440 ピクセルの IPS 量子ディスプレイです。G4 から 0.2 インチ縮小しながらも解像度は WQHD を維持しています。筐体がコンパクトになって片手でさらに持ちやすくなりました。LG スマートフォンは元々持ちやすい機種が多いのですが、その中でも G5 の持ちやすさは抜群です。

G5 の発表時に公開されたプレス画像を見ると、G5 はかなりゴツい端末のように見えますが、実際にはそんなことありません。カメラの出っ張りは Galaxy S7 よりも小さく、全体的にスリムです。その薄さは Nexus 5X と同レベルと言ってよいでしょう。また、筐体の側面がラウンド形状なので、手のフィット感も良好です。ちなみに、G5 の筐体サイズは 149.4 x 73.9 x 7.7mm(G4 は 148.9 × 76.1 × 6.3 〜 9.8mm)、質量は 159g(G4 は 155g)。質量は増加しています。

G5 は製品発表の際に「All Metal Design」だと言われていたので、HTC One シリーズのような質感を予想していましたが、実際のところ、見た目がメタルっぽいだけで、持つと従来のプラスチックな感じを受けます、お世辞にもメタルボディとは言えません。ちなみに、バックカバーの質感は G4 のメタリックバージョンにかなり近い印象です。

外観上の他の特徴としては、フロントパネルの上下が緩やかにカーブしているところでしょうか。見た目がエレガントで、通知パネルを引き下げるような操作もしやすく感じました。

また、G5 では USB コネクタがリバーシブルな Type-C に変わり、上下を意識することなく充電ケーブルを着脱できます。G5 は Quick Charge 3.0 にも対応しているので、バッテリーの充電スピードも比較的高速です。

冒頭でも触れた「性能が大幅に向上した」点について。単にサクサクだったというだけではなく、UI の切り替わり(タブをタップしたり)が他のスマートフォンよりもはるかに快適(ラグがほとんど無い)で、また、メモリ周りのチューニングがよく出来ているのか、停止したアプリを再度呼び出す場合でも、停止した時点の画面を維持している場合が他の Android スマートフォンよりも多かったです。

iPhone に搭載されている iOS は、システム設計の違いから Android よりもマルチタスク性能が上です。そんな中でも、G5 は(Galaxy S7 edge を含む私がこれまでに使った) Android の中で最も iPhone に近いマルチタスク性能を発揮していました。

G5 のプロセッサには Qualcomm 最新 SoC 「Snapdragon 820」が搭載されています。CPU は 2.15GHz 駆動です。RAM は LPDDR4 の 4GB で、内蔵ストレージは 32GB ROM(UFS 2.0)です。プロセッサとメモリ周りは現在の最高水準と言えます。Antutu のベンチマークアプリでも 13 万点台の高いスコアを出していました。

G5 では、リアカメラに 78 度レンズの付いた 1,600 万画素カメラ(メイン)と、135 度レンズの付いた 800 万画素カメラ(サブ)を搭載しています。デュアルカメラ仕様です。

デュアルカメラの用途はこちらの記事でも紹介しましたが。画角を切り換えて撮影できることです。通常はメインカメラで撮影し、集合写真や風景ではサブカメラを使用すると、より多くの人を収めることのほか、風景を広々と見せることができます。

カメラの切り替えはプレビュー上のボタンをタップするだけと簡単です。G5 にはデュアルカメラの機能を活用して、78 度を超える画角の場合には広角カメラが稼働する「ズームイン・アウト」機能、広角画像の中にメインカメラで撮影した写真を合成する「ポップアウトピクチャー」機能を利用できます。

G5 で撮影したサンプル写真です。

G5 には G シリーズで最初に指紋リーダーが搭載されました。指紋リーダーは背面にあり、ここは電源ボタンとしても機能します。指紋リーダーは押し込むことができるということです。指紋リーダーでは、ロック解除のほか、画像や動画をギャラリーアプリ上に表示させないコンテンツブロックも可能です。

G5 の OS は Android 6.0.1 ベースで、LG 独自の UI は「LG UI 5.0」にバージョンアップされています。G4 世代の「LG UX 4.0」からは主に UI の外観やシステムの音、エフェクトなどが新しくなったという程度で、LG UX 4.0 からの機能面における大きな変化は無いと言っても良いでしょう。

LG UI 5.0 の代表的な新機能を紹介しますと、ホームアプリの刷新によって iPhone のようにアプリがホーム画面に並ぶようになりました。アプリドロワーはありませんが、別途提供されている古いホームアプリを追加するとアプリドロワーを利用できるようになります。

個人的にお気に入りなのは、フォントを太字にできることです。文字がくっきりとするので、全体的な見やすさが向上します。

Always On ディスプレイはスリープ中に時刻や通知の有無を表示する機能です。いちいち画面を ON にすることなく今の時間を確認できます。

G5 のバッテリー容量は 2,800mAh です。5.2 インチスマートフォンの平均容量が 2,800mAh 前後なので、G5 の容量は平均か、やや少ない程度だと言えます。テストでは、画面輝度を自動、Wi-Fi や GPS、モバイルデータ通信を有効にして 2 時間の外出を含み 100% → 15% になるまで 8 時間 20 分ほど使用できました。残り 1 時間 9 分使用できると表示されているので、普通に使っても 9 時間前後は確実に持つと思います。当然のことながら、バッテリーの減り方は端末の使い方や設定内容によって変化しますが、感覚的には減りが早いとは思いませんでした。