juggly.cn

2014 年から海外で続々と発売されているカスタム ROM「CyanogenOS」を搭載したスマートフォンをご存知でしょうか。これは元々、コミュニティの有志たちによって開発されていた Android のカスタム ROM を商用スマートフォン化したものなので、ROM 焼き愛好家などのギーク層の間では話題になっていると言えます。

CyanogenOS（サイノジェンオーエス）は、Android のカスタム ROM の中で最も有名な「CyanogenMod（サイノジェンモッド）」をベースに、Cyanogen 社が端末メーカーへのサポートを付けて提供している商用版です。Linux で言うと、Fedora が CyanogenMod、Redhat EL が CyanogenOS に対応します。

この記事では、CyanogenOS を搭載した英国メーカーのスマートフォン「Wiletfox Swift」を使って、CyanogenOS を搭載したスマートフォンがどういうものなのかを紹介します。

基本的には CyanogenMod

CyanogenMod を日常的に使っている方への説明としては、CyanogenOS は root 化されていない状態で出荷されている CyanogenMod です。また、CyanogenMod には提供されない Cyanogen 社独自のアプリもプリインストールされています。これで大体はイメージできると思います。

なんと言っても CyanogenMod 譲りの豊富な独自機能が特徴

CyanogenOS は基本的に、Google Play に対応した Android です。特徴として挙げられるのは、Nexus のような素の Android の UI を幅広く維持しつつ、長年、コミュニティを通じて提案されてきた、メーカーが実装しないような機能を多数盛り込んでいるところです。

これ以降は、そういったメーカー端末には見られない機能を中心に、CyanogenOS の中身を紹介していきます。

ホームアプリ「Trebuchet」は、アイコンサイズ変更、アプリの起動認証、ラベルの表示 / 非表示などが可能で、アプリドロワーでは、「かな」と「アルファベット」でアプリを分類し、下部のスライダーで各文字にジャンプできます。

標準カメラアプリ「Cyanogen カメラ」は、JPEG 圧縮率の変更、アンチバンディング、低速度撮影、ビデオ・オーディオコーデックの切り替え、左利きモードへの変更などが可能です。

テーマパックで外観をカスタマイズできる「テーマ」機能は、フォントやブートアニメなども変更できるなど、他社のテーマ機能よりも多くの部分をカスタマイズできます。例えば、CyanogenOS では設定メニューのデザインまでも変更できます。また、アプリや画面単位で適用するテーマを切り替えることも可能です。

ほかにも、オフライン対応のブラウザアプリ「Cyanogen ブラウザ」、写真・動画管理アプリ「Cyanogen ギャラリー」、イコライザ「Audio FX」も搭載されています。

CyanogenOS は端末メーカー用なので、CyanogenMod のように root 化はされていません。ブートローダーのアンロックは可能です。

CyanogenOS の機能はかなり豊富なので全て説明するのは困難なのですが、その中でも便利だと思う機能をピックアップして紹介します。基本的に CyanogenMod の機能ばかりです。

フォントサイズを 85% ~ 135% までの範囲で 1% ずつ調節できる。

Immersive モードをアプリ単位で適用できる。

（ブートローダーアンロック時に）「再起動」だけではなく、「ブートローダー」や「リカバリー」への再起動も可能。

ナビバーのボタン配置を入れ替えられる。左利きモードにできる。

ヘッドアップ通知をの ON / OFF を切り換えられる。

ステータスバーにおける時計の表示位置やバッテリーアイコンのデザインを変更できる。

ステータスバーを引き下げるだけで通知パネルまで直接表示したり、通知パネルのタイルの大きさや入れ替えが可能。

着信拒否リストの作成や、アプリ単位でアクセス権限や通知へのアクセスを許可 / 拒否できる「プライバシーガード」。

ほかにも、時間に応じて画面の色を変化させることでブルーライトを軽減し、見やすさを高める「LiveDisplay」、画素密度を変更して UI の大きさを調節できる機能、ヘッドセット装着時に音楽アプリを起動する機能、充電時の音やバイブなどを ON / OFF する機能、ステータスバーに天気を表示したり、ステータスバーのスライドで画面の輝度を変更する機能、ステータスバーに通知の数を表示する機能もあります。