Qualcomm Snapdragon 8 Gen3 正式発表、搭載Androidスマホが数週間中に発売に

投稿日時 10月 25th, 2023 by juggly 投稿カテゴリ » Androidニュース
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Qualcomm は 10 月 25 日、Snapdragon Summit 2023 でモバイルデバイス向けチップセットの次世代モデルとなる「Snapdragon 8 Gen 3」を正式に発表しました。

Snapdragon 8 Gen 3 は前世代(Snapdragon 8 Gen 2)と同様に 4nm プロセスで製造されるプレミアムスマホ向けの SoC で、全体の性能と電力効率、ゲーム、AI タスク、カメラ機能、オーディオ品質など、様々な分野の能力が向上しています。モデムには最新の Snapdragon X75 が使用されています。

Snapdragon 8 Gen 3 の特徴は、生成 AI を活用した機能が重点的に強化された点で、テキストや画像の生成、画像処理、音声処理、カメラ機能、オーディオ品質、ワイヤレス接続の安定性など、様々な分野の能力が向上しており、Qualcomm 曰く、Snapdragon 8 Gen 3 は「生成 AI を中心に設計された初のモバイルプラットフォーム」とされています。

Qualcomm AI エンジンは、モバイル向け SoC では最大となる 100 億のパラメータを持つ LLM モデルをデバイス上で実行でき、AI エンジンの中核を成す Hexagon NPU は前世代から性能が 98%、ワット当たりのパフォーマンスも 40% 向上。LLM モデルを 20 トークン / 秒で処理できるようになり、数秒で画像を生成できるなど、オンデバイスの AI タスク性能を飛躍的に向上させています。

また、主要な画像処理エンジン Spectra ISP も生成 AI によって機能が拡張され、生成 AI によって写真・動画の画質補正、夜景モード、オブジェクト検出と削除などの AI 処理能力を向上させています。

Snapdragon 8 Gen 3 では SoC 全体で 10% の消費電力カットに成功しており、最大 3.3GHz 駆動のオクタコア CPU は、低電力コアをパフォーマンスコアに再配置し 1 プライムコア + 5 パフォーマンスコア + 2 低電力コアという構成に変更。これにより、前世代と比較して性能が 30%、電力効率が 25% 向上したとのこと。

GPU についてもグラフィックスのレンダリング速度が前世代比 25% 高速化し、電力効率が 25% 向上。ゲームの実行を支援する Snapdragon Elite Gaming スイートは、リフレッシュレート 240Hz のディスプレイを使用した場合に 240fps の超滑らかな映像表示が可能となり、さらに、モバイル向け SoC で初めて Unreal Engine 5.2 をサポートし、40% 性能が向上したリアルタイムレイトレーシング機能によってさらに高品質なゲーム体験が可能となりました。他にも、Snapdragon Game Super Resolution は消費電力レベルを維持したまま最大 8K までのアップスケーリングに対応し、ゲームコンソールとしての耐性も強化されました。

ゲームに関連して Snapdragon 8 Gen 3 に搭載された Snapdragon Sound Technology Suite は新たに Qualcomm Expanded Personal Area Network(XPAN)に対応し、部屋を移動しても Wi-Fi 経由で中断のないロスレスオーディオを実現。遅延も 48 ミリ秒にまで抑えられています。

Snapdragon 8 Gen 3 は 2023 年末から 2024 年にかけて発売されるフラッグシップスマホで広く採用される見込みのチップセットで、Qualcomm によると、これを搭載した Android スマホが今後数週間以内に発売されます。

Source : Qualcomm