$99と安いのに安定性抜群のGPSドローン「SJRC S70W」のレビュー
スマートフォンを使って簡単に飛ばすことのできる安定性抜群の GPS ドローン「SJRC S70W」のレビューをお送りします。
SJRC S70W は DJI Phantom シリーズに似たフォルムを採用した比較的大きめの GPS ドローンです。機体の大きさは Phantom 4 よりも少し大きいものの ABS 樹脂の軽量素材で出来ており 重さは約 658g と Mavic Pro よりも軽いです。
機体の下部には 90 度の範囲で下に向けられる 200 万画素カメラを抱えるように装備しており、映像を 720p で撮影することができます。
姿勢の制御にはジャイロスコープ、コンパス、気圧センサー、GPS / GLONASS のデュアル GNSS にて行います。DJI ドローンのようにビジョンセンサーや超音波センサー、障害物検知システムは装備していませんが、大きな機体とプロペラ、そして程よい重さが相まって、安物ドローンですがホバリングは非常に安定しており、パイロットの思いのまま操縦できる高い飛行安定性を発揮していました。間違いなくドローン入門用に最適な製品の一つだと言えるでしょう。
インテリジェントなフライト機能としては、GPS を利用したフォロミーモードしか搭載していませんが、離陸地点に自動的に帰還するワンキーリターンにも対応し、また機体の向きに関係なく送信機の前後左右に対応して飛行するヘッドレスモードにも対応しています。
カメラ画質や機能の面では DJI ドローンに遠く及びませんが、飛ばしてちゃんと戻ってくる、送信機を置いて他のこともできるくらい安定しているという、ドローンにおいて需要な基本性能をしっかりと抑えており、近場の空撮や自撮り、ドローンの練習において実用性は十分高いと言えます。
バッテリー容量は 2,500mAh と比較的大きく公称 15 分のフライトが可能です。このフライト時間は DJI Spark(公称 16 分)と互角と言えます。
実際に飛ばしてまず感じたのは安物なのにホバリングが非常に安定していることです。GPS / GLONASS に対応しているだけでなく、前述の程よい大きさと重さもこの安定したホバリングに大きく貢献していると思われます。無風時の安定性では DJI ドローンの遜色ないレベルで、思わず「おお~、超安定してる~」と発してしまいました。またこうも思いました「本格的に使いたいからもう 1 ~ 2 個バッテリーを買い足そう」と。離着陸の動作は「ふんわり」といったものでした。
SJRC S70W は $99(約 10,800 円)の値段で購入できる安価なドローンです。同型モデルが Holy Stone HS100 や Syma X8C として国内でも売られています。これらのバッテリーやプロペラ、モーターなどを S70W で流用することも可能です。アフターパーツは比較的入手しやすいと言えます。
SJRC S70W の操縦には付属の送信機(バッテリー内蔵、Micro USB で充電します)とスマートフォンを用います。対応するスマートフォンアプリ「SJ GPS」です(SJRC アプリではありません)。
スマートフォンの画面には Wi-Fi FPV の映像が表示され、画面を見ながら操縦することができます。カメラにジンバルは付いておらず機体の動きと連動してブレるため、空撮映像としてはあまり良い品質ではありませんが、単純に見るだけなら十分な画質です。
送信機はシンプルな設計で、左右スティック、ワンキー離着陸、ワンキーリターン、ヘッドレスモード、フォロミーモード、カメラシャッター、カメラの回転ダイヤル、スピードモードの変更ダイヤルが付いています。アプリだけでなく、送信機でもぼ全ての機能を利用することができます。
SJRC S70W の機能はさほど多くないので 1 ~ 2 回飛ばせばある程度操縦に慣れると思います。入門用に GPS 付きドローンは相応しくないかもしれませんが、動画をご覧になってもお分かりの通り安定しているので、トイドローンにしては操縦の安全性は極めて高く、そのため落ち着いてドローンのフライトを練習することができます。
なお、商品パッケージには機体、フライトバッテリー x1、送信機、スペアのプロペラ 1 セット、スペアのランディングギア 1 セットが付属しています。
フライト時間は公式発表で約 15 分です。実際は低バッテリー状態では離陸できないので概ね 10 分ちょっとでした。DJI Spark の実質フライト時間が 12 分前後なのでわずかに短いと言えます。
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